姿勢、動きを変えるために必要な「足指」の筋肉活性法

身体の不調が生じると、身体の不調をわずらうことがあります。仕事や人間関係でストレスを抱えると、身体の各部に疲労がたまり、腰痛、肩こりなどの症状を患います。

その中で、日常生活で、姿勢が崩れていると、体にゆがみが生じてしまいます。もし、ゆがんだ 姿勢のまま生活をしていると、不調や慢性的な病を抱える可能性があります。日常生活で正しい姿勢を学ぶことは大切です。

正しい姿勢を実践するとき、多くの人は背中や腰といった体の大きい部分に注目を当てます。ただ、このような部位以外に、上半身全体の姿勢を改善することができる部位があります。それは、「足指」です。

一見、足指は体の中で非常に小さい部位であり、身体の姿勢にあまり関わらないような気がします。しかし、実際には、足指は体全体の姿勢に関わる部位といえます。実際に、足指を動かすことで、身体全体の筋肉に作用し、負担のない姿勢を構築できることがわかっています。

ここでは、足指が姿勢に与える影響と足指の使い方について解説していきます。

足指を使えば、姿勢は変わる

例えば、運動終わりにはストレッチや体操をして体をほぐします。前屈や屈伸を行って脚の筋肉を伸ばしたり縮めたりします。他に、体を左右に傾けて体の側面を伸ばします。そのほかにも、腕や首といったあらゆる部位のストレッチがあります。

しかし、これだけストレッチがあるにも関わらず、ほとんどの人が「足指」のストレッチを行いません。足指のストレッチは行おうとしません。足指は体の末端部にあり、体の中で小さい部位です。そのため、「あまり意味がない」という印象を受けてしまいます。

しかし、足指は上体を安定に支え、動いている最中体の負担を軽減できる重要な部位です。これは、簡単な実験で体感することができます。

まず、その場で数回ジャンプしてみます。まず、両足先を広げてジャンプしてみましょう。数回飛んでジャンプのしにくさや体の重心がどこに落ち着くかを覚えておきます。

次に両足先を内側に向けてジャンプします。すると、足を内側に向けた方がジャンプしやすいことがわかります。

人の体は足を外側に向けるとつま先が浮きやすいです。これによって、足指の力が入りにくくなり、ジャンプ中に上半身の姿勢が崩れやすくなります。一方、つま先を内に向けると足指に力が入りやすくなります。すると、ジャンプして着地したときに体の重みをしっかり支えてくれます。そのため、続けて飛んでも上体の崩れが起こりにくくなります。

足指に力が入りにくくなり、使えなくなると脚のあらゆる障害をわずらうことがわかっています。例えば、足指に力が入らなくなると、上体の重みが踵に集中します。このときに踵の骨が外に傾くとO脚になり、内側ではX脚になります。さらに、どちらか一方の踵の骨がズレると骨盤の歪みを誘発し、両肩のズレといった肩を招きます。

女性の場合、きれいな立ち方を求める場合、足指をうまく使うことが大切です。足指に力入り、足裏全体で体重の重みを浮けるように立つと、太ももの付け根や腰周りといった筋肉をうまく使うことができます。すると、背筋が伸びキレイな姿勢になります。

このように、足指は動作の中でしっかり力が入るようにすると、関節の歪みや姿勢の崩れを解消できます。普段の生活であらゆる体の不調に困っている人は、生活や運動で足指を活用するようにしましょう。

足指を活性化化させるには

運動動作においても、足指を意識して動くことは動作改善を期待できます。そのため、足指の筋肉を活用する方法を解説します。

一つは足指でグーチョキパーを作ることです。「グー」を作るときは、指の根本からしっかり曲げて足指を曲げましょう。「チョキ」を作るときは親指と人差し指を上下に広げ、残りの3本の指を人差し指にそろえます。「パー」を作るときは両足指の間に隙間ができるように指を最大限に伸ばします。

もう一つのオススメの方法は足指だけで歩くことです。足指だけをグーパーグーパーを動かしながら地面をつかみ、体を動かしていきます。1メートル程度進むと足裏全体に体重が乗る感覚が体感できます。これら二つの動作を行い、

相撲の世界の四股踏みでも、地面に足指がしっかりついて地面に足を踏みます。床と接地して安定させるのは踵と母指球の二箇所です。足指を使うことでこの二箇所に体重を乗せることができ、足裏全体を使えるようになります。

足裏の重心が変化すると、身体に大きな影響を与える

身体の重心が変化すると、体幹部にある筋肉に強い緊張や張りが出てしまうことがわかっています。それによって、筋肉の痛みにつながる可能性があります。

例えば、足裏の重心が前方に行き過ぎると、太もも裏側、背中の筋肉に緊張が生まれます。反対に、かかとに体重が乗りすぎると、腹部に強い緊張がかかり、猫背になりやすいです。身体の重心が前方に行き過ぎると、腰痛になりやすくなります。反対に、身体の重心がかかとに乗りすぎると、肩こりを発症しやすくなります。

人の足は東京タワーの足とも例えられます。例えば、東京タワーには4本の脚で立っています。その中で、一つの脚が5ミリ短くなっただけでも、タワーの上部は大きく傾きます。

東京タワーの脚だけを見ると、5ミリ短くなっただけであり、小さい影響かもしれません。ただ、全体に与える影響は非常に大きいといえます。

これと同様のことが身体でもいえます。足裏の重心だけを見ると、前や後ろに動くことは小さいことです。しかし、足裏の重心移動によって、起こる体幹部への筋肉に大きく影響を与えます。そこで、足指の筋肉を使う意識を持つことは、足裏全体に体重がのり、腰痛や肩こりなど負担の少ない姿勢を構築するために大切であるといえます。

足指を動かすことで内蔵器官が整う

人の身体の重心において最も理想のな体重の乗り方は「足裏全体に体重が乗っている」状態です。かかと、小指、親指に付け根の三部位に身体の重みが均一に乗るようにします。このように、重心が均一に乗る事で、足裏に巡る血管に圧迫が少なくなります。

身体の足裏には、上半陣の器官につながる血管は数多くあります。東洋医学の概念では、足裏の中で疲労回復の効果が期待できるツボとして勇泉(ゆうせん)が挙げられます。この部位は土踏まずのやや情報、足の指を曲げたところにあります。

この他に、親指、人差し指は脳、胃腸と関係しています。この部分に刺激を与えると、脳、胃腸の働きを回復することができます。

このように、足裏には、人体の器官に関わるツボが数多く存在しています。これらのツボに血流改善を促すのは「足指」です。足指を動かすことで、神経、血管に生じていたつまりを改善することにつながります。

足指は心臓からつながる血管の内、最も血流が低下しやすい場所です。血液は心臓から、身体全体全体に流れ、手先、足先まで流れます。手足まで流れ、折り返した後に心臓に戻っていきます。この際に、指先の毛細血管が心臓へ折り返す点であり、血流がつまりやすい部位といえます。そこで、足指を動かすようにすることで、全身の血流を改善することにつながります。

冷え性やしもやけの起こる箇所は指先、足先です。この理由として、指先は末端部であり、最も血流が低下しやすいからです。そのため、足指を動かすことは、各器官の改善のためにも必要であるといえます。

このように、足指は上体を安定に支え、動いている最中に体の負担を軽減できる重要な部位です。積極的に足指を動かすようにして、足指の感覚を高めましょう。それによって、足裏全体に体重が乗り、どのような場合でも崩れにくい姿勢が構築できます。

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