負担のない姿勢を作る意識の仕方と便利道具

普段の生活や仕事中に良い姿勢を保つことは健康を保つのに必要です。多くの人は普段の姿勢で力んだり、筋肉が張っていたりします。そのため、良い姿勢の形にはめこむより、先に力の抜けた姿勢を身につける必要があります。

力を抜けている状態を作れば、背中を伸ばすことも骨盤を動かすことも楽になります。ここでは、上半身の力を抜く姿勢を作る方法について解説していきます。

イスの後ろに壁があるとイメージして座る

あなたは、最もキレイな姿勢には二つの要素が必要であることをご存知でしょうか?一つは見た目では「耳、肩、大転子、膝、足首」が垂直にそろっていること、もう一つは「上半身に無駄な力みがない」ことです。

二つの要素の中で、最も難しいのが「上半身の無駄な力みを取ること」です。なぜなら、多くの人は、良い姿勢を力を使って正そうとするからです。無理やり背筋を伸ばしたり、骨盤を正そうとしたりしても、それは一時的にキレイな姿勢が保持できるだけで、後になれば必ず崩れてしまいます。

そのため、上半身に無駄な力みがないような姿勢を構築することが大切です。

上半身がリラックスした状態で最もイメージしやすいのは寝ているときです。人はあおむけになっているときは、上半身が重力により、重さがかかることはありません。あおむけになっているときの力の状態を意識して、そこから座っているときも同じようにしましょう。

まず、床や畳の上であおむけに寝ます。ベッドだと上半身の力が抜けているのを感じとりにくいため、なるべく床など固い場所で行うようにします。まず、あおむけに寝て、背中全体を床につけるように、力を抜きます。胸を開くようにすると、肩の後ろがべったり床につきます。

次にその姿勢から両膝を立てます。すると、少し背中が丸まる感じがでます。この状態で30秒間キープします。背中が地面につく感じをしっかり体に覚えるようにします。そして、ゆっくり起き上がって自分の机に向かいましょう。

イスに座ったら、先ほどと同じように床にべったりついた背中の感覚を忘れないようにします。座ったときに自分の背中に壁があるとイメージし、そこに背中全体をつけるように座りましょう。すると、自然とアゴが引かれ、頭が後ろに下がり、両肩が落ちていきます。

次にこの感覚が「心地良いな」と思ったら、なるべくその感覚を忘れないようにデスクワークしてみましょう。最初は気づかない間に姿勢を崩してしまいますが、継続していると良い姿勢から悪くなっていくのを感じます。その次に、悪い姿勢になっていくのが気持ち悪く、むずがゆい気持ちになります。

すると、また背中全体を真っ直ぐにしたくなります。「首を伸ばす」「アゴを引く」「目線を上げる」「肩を落とす」といった動作を同時にすっと行えるようになるとキレイな姿勢が身についていきます。そして、さらに力が抜けていれば、その状態を長く持続させることができます。

背中全体を真っ直ぐにするときに、大きく骨盤を動かさないようにすることが大切です。なぜなら、骨盤を動かすと、みぞおちや胸などあらゆる部分が動きすぎるからです。そのため、あくまで力を抜くとき、形を整えるときは「頭・首・両肩」といった部分から動かすようにするのが大切です。

よい姿勢を意識的に覚えるにはまず上半身の力を抜くことから始めなければいけません。寝ているときの上半身の状態を確認し、イスの後ろに壁があるとイメージして背中全体をつけるように座りましょう。自然と首が伸び、両肩が落ちた姿勢となり、上半身の力が抜けます。

ストレッチポールを使用する

ただ、多くの人は、このような姿勢の意識の仕方を理解できたとしても、良い姿勢を維持できません。その理由の一つとしては、既に背中の筋肉が硬くなってしまっていることが考えられます。

人は、生活習慣や食生活、運動動作における癖によって、背中の筋肉が固くなります。その場合、背中の筋肉を日々ほぐすようにして、上半身を支えるために活用できる筋肉を増やさないといけません。すでに固くなった筋肉は伸び縮みできていないため、姿勢を支えるために活用できません。そのため、積極的にほぐしてゆるんだ筋肉を増やすようにしてください。

そこで、オススメとなるのが、「ストレッチポール」を使用することです。

フィットネスクラブにおいてある道具で背中の筋肉を伸ばすときに便利なストレッチポールというものがあります。現在、私もこの道具を寝る前に使っています。

使い方は、ストレッチポールを床に置き、その上に寝ます。そこから横に転がして、背中を横にゴリゴリ押し付けます。あるいはポールの向きを変えて背中をゴリゴリ押しつけても良いです。

ここでは、特に私が行っている上半身の力みがとれて、かつ全身の力が抜けるポールの使い方を教えていきます。上に乗って、両腕を天井に伸ばしたりポールを左右に振ってゴロゴロ転がしたりします。すると、背中と胸周りの筋肉がかなりほぐされます。

この動作を終えて、ストレッチポールをはずして、その場であおむけに寝てみます。すると、おそろしいくらい上半身の筋肉がゆるむのがわかります。肩甲骨が自分でも驚くくらいに床につくのがわかります。このゆるみこそ、本来の立つ姿勢になります。

そのゆるんでいる状態から、自分の首を真上に伸ばして下さい。さらに上半身の力の抜けた状態を体感することができます。ポールを買って、自分で胴づくりのとき、上半身の筋肉が抜けている状態を自分でつかむことが大切です。

ポールはネットで探すといろんな種類がありますが、1500~3000円程度で購入することができます。値段は安くても構いません。少し固めのものを選ぶとよいでしょう。私は家の近くのデパートに売られていた1500円程度のポールを家で使用しています。

使用時間は3分程度で十分に体がほぐれます。慣れてきたら、5分と少し多めにして深呼吸を取り入れましょう。すると、さらに柔らかくなり、気持ちよいです。寝る前にストレッチをすると眠りにつきやすいという話がありますが、私はストレッチポールで背中をほぐします。

負担のない姿勢を身につけるには、正しい姿勢より上半身の力が抜けた状態を体感する必要があります。ストレッチポールを購入して、リラックスした姿勢を身体に覚えこませましょう。

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