普段、仕事や家事のしすぎによって、運動不足におちいったり、体型が太くなることはよくあります。そのために、、筋トレによって丈夫な体や疲れにくい、体を身につけることは大切です。
日々、筋トレを続けていけば、必要な筋肉が身についていき、丈夫な身体や健康を手に入れることができます。身体の不調や運動不足に悩んでいるのであれば、筋トレを積極的に行うことで問題を解消できます。
特に、身体の不調改善、トレーニング効果の向上のためには「姿勢」が大切です。現代人は普段の姿勢が理想の状態から遠ざかっており、身体の不調や体力の低下につながっていきます。スポーツであれば、姿勢が矯正されることで、プレー中に疲れにくくなり、練習量を増やすことができます。
そこで、武道の世界では、姿勢維持にかかわる筋肉がわかっています。そこで、今回は、上体の姿勢を保つために重要な筋肉を解説し、そのトレーニング法について解説していきます。
お尻の筋肉は上体を支えるために重要な筋肉
上半身を支えるために重要な筋肉としていくつか存在しますが、特に重要な筋肉としてお尻の筋肉があります。お尻の筋肉には「大殿筋」「中殿筋」「梨状筋」などがあります。
それぞれの筋肉で役目が細かく分かれていますが、大まかに太ももを外に開くときに働く筋肉です。
まず、何も考えずに立ってください。その次に、足先を内側に向けてください。これは、太ももの内側が張ります。次に足を外側に向けてください。すると、太ももの外側からお尻にかけての筋肉が張り、締まります。これが、お尻周りについている筋肉の役割です。
仕事をしているサラリーマン、スポーツ選手、主婦、すべての方が衰えている筋肉としてお尻の筋肉が挙げられます。女性のなかには、年を取るとお尻がたるんでくる人がいます。この現象は中殿筋が衰えることで起こります。中殿筋を鍛えることはキレイな姿勢だけでなく、美容やダイエットにも大きな意味を持っています。
人は常に重力による下向きの力を受け続けています。そのため、上半身の重みは必ず下半身で受け止める形になります。上半身の構造を細かく分析すると、上から順番に頭部、首、両肩とあります。そして、そこから下に行くと胸郭があります。さらに、これらの下には横隔膜があり、その下に腸があります。
これらが重さは、骨盤周辺の筋肉で支えなくてはいけません。ここで、お尻の筋肉を活用すれば、しっかりと上半身の重みを受け取ることができます。つまり、上体の重心が腰の中央で受けることができていると、腰骨周りの筋肉が締まります。
ただ、大部分の人はこの筋肉が使えていません。ほとんどの方は、つまり、上体の重みが腰骨ではなく、それ以外の部位で受け止めています。骨盤が後ろに傾いて上体を腰の背部で抱えていたり、背骨全体を曲げて膝で重さを抱えていたりします。すると、腰や膝に不調を招きます。
そのため、これらの欠点をなるべくなくして、姿勢を正す必要があります。
お尻の筋肉の鍛え方
では、どのようにしてお尻の筋肉を鍛えていけばよいでしょうか?ここでは、具体的なトレーニング法について解説していきます。
大殿筋、梨状筋の鍛え方
大殿筋、梨状筋を鍛える際は、「バックキック」を取り入れるようにしてください。まず、あおむけに寝て、両膝を立てます。その状態から、腰を浮かし、背骨をまっすぐに伸ばします。すると、お尻の筋肉が強く負荷がかかることがわかります。
なお、このトレーニングは脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん:背中の筋肉)が活用され、背骨がまっすぐに整います。キレイな姿勢を維持したい方は、このトレーニングは必須であるといえます。
中殿筋の鍛え方
そして、中殿筋を立位の姿勢で意識を持たせるために、中殿筋を鍛えるエクササイズがあります。それが、「サイドベンチ」と呼ばれる動作です。
まず、横向きに寝ます。次にその状態から片肘をついて体を起こしていきます。このとき、肩、体のライン、腰、足先まで一直線にします。注意することして、体が重力に負けて曲がらないようにします。そして、10秒~30秒間その状態をキープしましょう。
このトレーニングを、10回ずつを目標に行いましょう。すると、腰骨からお尻にかけての筋肉に刺激を入れることができます。鍛えた筋肉はできれば、立った姿勢で使えるようになると良いです。中殿筋を使うことで上体をしっかり支えられるようになります。
お尻の筋肉のトレーニングの際の注意点:筋肉をゆるめてください
ただ、お尻の筋肉を鍛えれば、姿勢が良くなるかと言うとそうではありません。実は、お尻の筋肉を鍛えただけでは、良い姿勢はなかなか手に入りません。この理由として、現代人のお尻の筋肉は鍛える前に、硬くて伸び縮みできない状態になっているからです。
お尻の筋肉は、日常生活であらゆる場面で硬くなります。例えば、「座り姿勢がずっと続く」「炭水化物をとりすぎる」「歩行動作が少ない」「ストレッチが足りない」などによって硬くなります。
実際に行うとわかりますが、お尻の筋肉を締めて立とうとしても、力が抜けてしまうことがわかります。これは、お尻の筋肉量が多い、少ないによらず、「硬くなっており、使えていない」ことを指します。
つまり、いくら鍛えたとしても、硬い状態では実際の立ち姿勢に活かすことができません。そのため、お尻の筋肉を使ったら、なるべく凝りをほぐすようにしてください。
大殿筋のゆるめる方法として、「ねじりのポーズ」が挙げられます。まず、体育座りをします。次に、左足か右足どちらでもよいので、寝かして両脚を組むようにします。すると、お尻の筋肉がストレッチされます。
次に、中殿筋のストレッチの仕方として、体育座りのように、両膝を曲げて座ります。次に、どちらか一方の足首をもう片方の足の膝の上に乗せて組みます。すると、お尻がストレッチされる感覚があります。
このように、お尻の筋肉をストレッチし、ゆるめることで、立つ姿勢で使えるようになります。に無理がなくなってきます。その結果、体に負担のない姿勢に近づいていきます。
今回述べたように、姿勢を改善したければ、大殿筋、中殿筋、梨状筋などのお尻の筋肉を鍛える必要があります。そこで、バックキックやサイドベンチで鍛えたり、座ってストレッチを行うことで、鍛えるようにしてください。すると、日々の姿勢が改善されていきます。