ポッコリおなかを解消する腹筋の具体的な鍛え方

多くの方は、年齢を重ねると体型が太ります。それによって、身体の不調や生活習慣病にかかってしまうため、体つくりのための筋トレは重要となります。筋トレを行うことで、関節や姿勢をより安定化し、「よい姿勢」「スリムな体型」を構築できます。

特に、年齢を重ねるとおなかに脂肪がつきやすく、ぽっこりお腹をなくしたいと思う人はたくさんいます。仕事が忙しくなり、運動する時間が減ると、脂肪がどんどんついてしまいお無駄な贅肉がついてしまいます。そのため、効率よく、負担なく腹筋を行うことが重要です。

ただ、腹筋を鍛える際には、気を付けなければいけません。それは、腹筋だけを鍛えると腰痛にかかってしまうことです。あなたが身体の負担なく腹筋を鍛えたければ、身体の仕組みに基づいて、鍛える必要があります。

そこで、今回は効率よく腹筋を鍛える方法を解説していきます。

上体起こしは腹筋の構築に非効率である

あなたは、腹筋のトレーニングとしてどのようなものを想像しますか?多くの方は、「上体起こし」をイメージします。腹筋は正確には「腹直筋」といい、臍から3センチ下~みぞおち近くにかけて、体の表面についています。腹直筋の有名な筋トレが「上体起こし」です。

仰向けに寝て両ひざを立て、上体をお腹の力で持ち上げて頭を膝の近くまで寄せ付ける動作が上体起こしです。中学、高校の体力テストでは、この動作の回数を測定する種目もありました。

ただ、確実に筋トレを行うために、上体起こしは行わないようにしてください。理由は、上体起こしは筋肉に刺激を入れるのに非効率だからです。さらに、上体起こしは人によっては腰を痛める可能性があります。以下のその詳細について解説していきます。

上体起こしは腹筋に思う以上に刺激を入れられない

上体起こしを行ってみるとわかりますが、最初に体を持ち上げるときが最も大変です。そこで腹直筋が張って、少しずつ持ち上がっていき、後になって楽になっていきます。具体的には、持ち上げてからちょうど顔が自分の太もも前側に向くぐらいになると急に上げやすくなります。

この理由は、上体起こしで腹直筋を鍛えられるのは最初に上げたときだけで、それ以降は太ももの前側の筋肉が使われるからです。つまり、腹筋にかけられる負荷が少ないため、効率的に刺激を入れることができません。

もし、上体起こしで腹直筋に多く刺激を入れたければ、最初の上がりはじめで静止するようにします。自分の顔が太ももの前側に向くぐらいに来たときに、空中で体を静止させます。これによって、腹直筋に常に負荷がかかるようになります。

上体起こしは背筋を痛める

さらに、上体起こしは、普通の人がこのトレーニングで腹直筋を鍛えると、腰痛になる可能性があります。

上体を起こす動きは腹筋と同時に背筋に力が入ります。体を上に持ち上げる際、背筋の力を抜いてしまうと、上体は床にペタリとついてしまいます。そのため、人はあおむけの状態でカラダを持ち上げるとき、腹部以外に背部にも力が入ります。

そのため、上体起こしの運動は背筋に力がかかり、腰に大きな負担をかけてしまいます。スポーツ選手でない場合、腹筋以外に背筋もついていないため、上体を持ち上げる際に支える筋肉量が少ないです。これらの自体を防ぐために、上体起こしは腹筋トレーニングに非効率であるといえます。

本質的な腹筋の鍛え方

では、どのようにして腹筋を鍛えていけばよいでしょうか?ここでは、武道の観点から、効率よく腹筋を鍛える方法をお伝えしていきます。

確実に腹筋を鍛えるのであれば、いきなり腹の筋肉に力を入れるようなことはしないで下さい。身体の仕組みに基づき、確実に腹筋を鍛えるのであれば、以下のように行うことが確実です。

①お尻、背中の筋肉を鍛える
②側面(腹斜筋)を鍛える
③腹筋上部、中部、下部(腸腰筋)の順番に鍛えていく

①~③の運動を繰り返しj実践することで、確実に鍛えられた腹筋を構築できます。以下にその内容について解説していきます。

お尻、背中の筋肉を鍛える

腹筋を鍛えるためには、まずは背中側の筋肉を鍛えるようにしてください。具体的には、背中からお尻にかけての筋肉を鍛えるようにします。

腹筋を鍛えるには、腹直筋自体に刺激を入れること以上に大切なことがあります。それは、「腹圧」をかけることです。腹圧とはお腹をへこませることで、腹の内部の圧力をかけます。これによって、腹部の血流が促進され、脂肪燃焼を促しやすくなります。

そのためには、背筋が伸びたよい姿勢を構築する必要があります。骨盤が垂直に立ち、背筋をまっすぐになった姿勢を構築すると、お腹の側面について腹横筋が伸びます。これによって、腹に圧力がかかり、お腹の脂肪が燃焼されやすくなります。

実際に、私がダイエット指導を行う際は、筋トレは「筋肉よりも日頃の姿勢に意識を向けてください」と伝えます。すると、人によっては筋トレを行わずに、姿勢だけ気にするだけで体重が減り、腹がしまった姿勢が習慣化したとお話します。何も考えずに筋トレを行うのと、姿勢を気にしながら行うのでは、筋トレの効果は大きくかかります。

腹筋を効率よく鍛えるための背中からお尻の筋肉は「バックキック」で構築することが一番です。これは、あおむけに寝た状態から、膝を立てます。次に、腰を浮かせて、背筋をまっすぐにした姿勢を維持します。この状態で10秒間キープ、合計10~15回程度行います

 

これによって、普段の立ち姿勢において必要なお尻を締める筋肉と背中を伸ばす筋肉が鍛えられます。それによって、腹筋に必要な「腹圧」がかかる姿勢がとりやすくなるのです。

横っ腹に刺激を入れる

次に、鍛えた腹筋を維持化させるために必要な筋肉を紹介していきます。そのためには、背中の筋肉以外に、体の側面についた筋肉「腹斜筋」を鍛える必要があります。

この理由として、ポッコリお腹、たるんだ腹筋になってしまう理由として腹斜筋の筋力不足が挙げられるからです。

写真や動画でもいいので、腹が割れている人の写真を見てみてください。すると、腹筋以外に「腹斜筋」「広背筋(背中側の筋肉)」がついていることもわかります。なぜなら、腹斜筋、広背筋が身に付くと、常に腹圧がかかるようになるからです。

胸郭、頭部といった器官を支えるためには、お腹や背中周りの筋肉によって支えられなければいけません。しかし、普段の生活で同じ姿勢をとり続けていたり、筋肉を鍛えていかなければ、広背筋、腹斜筋といった胴体の筋肉が衰えていきます。

もし、これらの筋肉が衰えてしまうと、肋骨の下部から股関節にかけてついている腰の骨(ようつい)に負担がかかった姿勢となります。これらの部位には、お腹周りの筋肉につながる神経、血管が通っており、筋肉に栄養を送る役目を担っています。しかし、これらの神経や血管につまりが起こします。

血管につまりが起こることで、腹部周りの血流が低下し、代謝反応が低下します。これによって、腹部に作られる脂肪細胞が多くなり、結果として腹部に脂肪がつきます。ただ腹筋を割るのではなく、効率よく腹筋を鍛え、かつ割れた状態を維持化させるために「腹斜筋」を鍛えるようにしてください。

腹斜筋に力を入れるためには、上体起こしのポーズから少し「ツイスト」の動きを入れれば問題ありません。まず、あおむけに寝て、上体起こしを行う前のポーズをとります。そこから、自分の体を左か右かいずれかにひねりながら起こすようにしてください。この動きを左右5~10回程度行うことで確実に腹斜筋に刺激を入れられます。

 

腹部の上部、中部、下部の鍛え方

次に、腹筋を確実に鍛えるためには、一つではなく複数の鍛え方をもっておくようにしておきましょう。そのためには、腹筋を3分割(上、中、下)に分けて、場所別に鍛えるようにします。

 

まず、腹筋上部はみぞおちの筋肉を鍛える上体起こしをします。具体的には、上体起こしのときと同じように、仰向けに寝て、膝を立てましょう。そして、お腹ではなく、頭だけ屈めるようにして上体を起こすだけです。これを5~10回程度しましょう。

 

 

次に、腹筋中部は足の上げ下げ運動を行うようにします。まず、あおむけに寝て、ひざと足を上にあげます。次に、一方の足を伸ばし、下ろすようにしてください。右の脚を伸ばしおろし、上に上げたら次に左脚を伸ばし、おろすようにします。この動作を左右ともに10回ずつ行うようにします。

 

 

最後に、腹筋下部の筋肉です。この筋肉は両脚を伸ばしたまま上げ下げの運動を行います。まず、両脚を伸ばし、あおむけに寝ます。次に、両脚を上に30~50センチ程度浮かせて、その場でバタつかせます。この動作を10回程度行います。

 

 

上記した三つのトレーニングを一連の流れで行うことで、確実に腹筋全体に不可をかけられます。やってみるとわかりますが、非常にしんどいです。ただ、最初は三つのトレーニングを左右で3回ずつ、次に5回ずつと少しずつ増やしていくことで、多くの回数がこなせるようになります。

スポーツ選手のような体型を目指すのであれば、そこから体脂肪をできる限り絞る必要があります。ただ、いきなり高負荷のトレーニングを行い、しんどさやきつさでモチベーションが下がっては永続的に鍛えることは難しいです。まずは、簡単な姿勢から効率よく負荷をかけることを心がけましょう。

効率よく、腹筋を鍛えたいのであれば、まずは、お腹の脂肪が燃焼されやすい姿勢を構築することが大切です。次に、わき腹の筋肉を鍛え、「腹筋上部」「中部」「下部」と鍛えていきます。これによって、効率よく腹筋に負荷がかけられるため、確実にポッコリお腹を解消できます。

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