重いものをできるだけ軽く持つための2つの工夫

普段の生活で重い荷物を持ったり、抱えたりすることはよくあります。そのときに、普段から体を動かしていないと、体に負担のかかる持ち方をしてしまいます。すると、腰痛になったり体を痛めたりしてしまいます。

 

ただ、身体の仕組みを基づいて考えていけば、腰に負担がない状態で重いものを持ち上げることができます。武道の世界では、自分より身体の大きい相手を崩したり、技をかけたりすることができます。こうした考え方を取り入れれば、重いものを負担なく持ち上げることができます。

 

荷物を持つという動作は少し工夫すると、少ない力で大きな荷物を持つことができます。ここでは、重い荷物を軽く持つための工夫について解説していきます。

 

武道の弓構えの動作により、荷物を軽く持つには

重い物を持つときに持ち方を間違えると、体や骨に負担がかかってしまいます。そういった無駄な負荷がかからないようにするため、荷物は姿勢をしっかり整えてから持つようにしましょう。

 

武道では「弓構え」と言われる動作があります。これは、弓道で弓を持つときに、次の引く動作を正確に行うために必要な動作です。弓構え動作を、物を持つ運動に応用すれば、重い物でも体に負担なく持つことができます。

 

まず、上半身の姿勢を真っ直ぐに整えます。首の後ろ側を伸ばすように少し頭を後ろに引きましょう。次に肩を落とします。この状態で両手を少し前に出してください。前に出していくと少しずつ姿勢が崩れていくのがわかります。

 

手を前に出しすぎると、肩が前方に引かれすぎて姿勢が前屈みになります。つまり、腕を前に出しすぎると、体全体の姿勢が壊れてしまいます。そのため、物を持つときは腕をなるべく体に近くするようにします。
 
そして、なるべく荷物を持つときに、できるだけ腕が体の中心に近くなるようにしましょう。人の体は腰が中心となるため、腰に近くなるようにします。

 

次にが物を持ったときの腰の状態について解説します。物を持つと上半身に負荷がかかるため、背骨が曲がりやすくなります。ここで背骨の位置が崩れてしまうと、負荷が上体の一部にかかってしまいます。これによって、体に負担がかかってしまいます。そのため、持った後の姿勢にも気を使うようにしましょう。

 

そのとき、腰を真っ直ぐにして、屈まないようにすることが大切です。腰が曲がっていたり反っていりすると、腹面・背面の筋肉の一方しか使えません。そのため、姿勢全体が崩れやすいです。一方、腰が真っ直ぐになっていれば、腹と背中の筋肉両方とも働かせることができます。その結果、体に負担なく持つことができます。

 

もっとも自分の力が発揮される部位

例えば、相手と一対一になって向き合います。次に、それぞれの方が腕を伸ばします。二人の手を合わせて、片腕だけで「押し相撲」を行います。以下のA〜Cのうち、どの条件が相手を強く押せるでしょうか?

 

A:腕を伸ばし切った状態で相手の腕を押す
B:軽く曲げた状態で相手を押す
C:深く曲げた状態で相手を押す

 

この中で、もっとも強く押せるのはCになります。理由は身体とひじの距離が近くなることで、関節を安定させる筋肉(首の後ろの筋肉、脇下の筋肉、お尻の筋肉)も動作中に同時に働くからです。

 

武道の世界では、相手に技をかけたり、崩したりするときに必要な原則として、「技のかかる距離」があります。
このときの前提として、自分の姿勢が崩れないことが挙げられます。自身の姿勢が崩れなければ、相手より強い力を発揮することができます。

 

まず、首の後ろの筋肉を伸ばしてください。次に、両肩を落としてください。その後に自分の前方に無理のない範囲で両腕を丸く囲って円形の形を作ってください。このときに囲まれた円形状が「もっともあなたの身体の力が発揮できる距離」となります。弓道の世界では、この円形の空間を「弓懐」ともいいます。

 

上記した内容の「身体とものに近づける」動作は、弓懐の空間に物を寄せることと同義です。そして、姿勢をかがませない理由として、関節を安定化させる筋肉を活用し、持ち上げる力を低下させないためです。二つの内容を理解することで、身体に負担なく重いものを持ち上げることができます。

 

 腰の姿勢と腰痛の関係

腰の骨は、5つの骨からなっています。腰痛になっている人の背骨を見ると、3番目と4番目、4番目と5番目、5番目と1番目の間で不具合が起こっていることが多いです。その部位の負荷が少なるように姿勢を整えると腰痛を改善することができます。

 

猫背になっている人は、これらの骨の間の負荷が、正常な姿勢に比べて、三倍も増幅してしまいます。体の中心から腕を遠くして重い物を持つと、持っている最中に猫背になってしまいます。すると、体が負荷に耐えられなくなってしまいます。

 

より体の中心で持ちたいのであれば、スクワットの姿勢をイメージするとわかりやすいです。スクワットの姿勢は、膝を少し曲げて中腰になります。そして、腰が真っ直ぐです。

 

物を持つときには、スクワットのように膝を曲げて腰を真っ直ぐにして持ちましょう。そして、荷物をおへその下あたりに来るようにして、腕を体から近くします。すると、体に負担なく、重い物を持つことができます。

 

引っ越しセンターや工場の人が重い物を持つときも自然とこの姿勢をとっているのがわかります。体の負担が少なくなるように持つことができれば、筋肉も効率よくつくため、体作りにもつながっていきます。

 

物を持つときは「腕を体の中心になるべく近づける」、「腰を真っ直ぐにする」の2点を行いましょう。すると、体に負担なく持つことができます。最初のわからない頃は、スクワットの姿勢を一度作ってから物を持つようにしましょう。これによって、今までより少ない力で物を持つことができるようになります。


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