ダイエット成功を志す場合、普段の生活の消費カロリーを高めることが大切です。食事で摂取するエネルギーより運動や仕事で消費するエネルギーを増やせば、体は痩せていきます。そして、理想の体型を手に入れることができます。
世の中には、様々なダイエット方法があります。食事法法まで含めると、キリがありません。その中で、ダイエットを効率よく行うには、「運動」が強く推奨されます。そして、運動には、酸素を使う運動やそうでない運動を含め、多くの運動法があります。
どのような運動法でも、「なるべく運動量は多めにする」ことが大切です。しかし、世の中のダイエット情報には、運動法は多く記されていますが、運動量を増やすために必要な考え方が記されていません。つまり、運動における考え方や心構えもダイエットを成功させるために必要なものといえます。
そこで、今回は武道の観点から、運動量を高めるために必要な考え方について紹介していきます。さらに、これからダイエットを行う人が運動量を確実に増やす工夫方法について解説します。どの内容も、積極的に取り入れて、ダイエットを確実に成功させましょう。
運動量を高めるには運動技術を上げる必要がある
ダイエットを行うには、スポーツとして有酸素運動を取り入れるのが良いです。理由は、消費カロリーが高い運動が多いからです。有酸素運動の中には、ランニング、自転車、エアロビクスといったものがあります。
ただ、それぞれのスポーツを行うにせよ、トレーニングも少しずつ実力を上げることが重要です。つまり、ただのトレーニングではなく、トレーニングを通じて運動技術を上げることが大切になってきます。
なぜなら、ダイエットにおいて最も大切なのが「運動を続けること」だからです。常にトレーニングを行うためには自分が成長している実感を持たなくてはいけません。同じ負荷で同じようにトレーニングを行っているとやがて飽きてしまい、トレーニングをしなくなってしまいます。
例えば、走るといった運動をすると、脂肪は燃焼されて、体重を減らすことができます。しかし、大部分の人はそこで終わってしまい、また太ってしまいます。つまり、スリムの体型を維持できないのです。その理由は、ダイエットで数字だけ減らせばよいと思っているからです。
運動する上で重要なのは、目標を達成することより感覚や習慣を変えることです。同じ運動でも楽に行えるようになったり、自分の持っている印象を変えたりすることで、そのスポーツを続けやすくなります。これにより、体型維持が行いやすくなります。
例えば、ダイエットで3kmジョギングすることを目標にしたとします。毎日走っていると、少しずつ脂肪や体重が減ってきます。このとき、体重が減ったことだけを考えると、ダイエットが成功しても運動を続けることができなくなります。
もしも、継続的に運動を続け、常にキレイな体型を維持したいのではあれば、ジョギングをして体重が減ったことより、「前より走りが楽に行えた」「3km走ることが怖くなくなった」といった自分なりの手ごたえをつかむ必要があります。
すると、運動自体が楽しくなるため、「どんどんトレーニングしよう」という思いが芽生えます。
普通に筋トレや器具を使ったトレーニングであると、自分の成長が実感できる機会が少ないです。そのため、体型が細くなっても運動を続けるのが大変です。
しかし、ランニングしてダイエットした後に「自分は少し本気を出せば、5kmは楽に走ることができる」という気持ちを持てるようになれば、スリムな体型を維持することができます。
これは他のトレーニングでも同様のことが言えます。自転車の場合、25kmの距離を軽くこなせるようになれば、体型は細く維持できます。また、エアロビで激しいトレーニングを楽に行えるようになれば、リバウンドする確率は減ります。
何kg体重が減った、何%脂肪が減ったという数字も大切ですが、最も重要なのは運動技術を高めることです。
武道を学ぶと、運動技術が高まる
武道で行われる様々な動きや技には決まった型が存在します。これらの型が存在する理由は、実践で使えるようにするためです。ある程度自分の中で型や動きがまとまってきたら、その動きなり技を物理的に解析を始めます。これによって、「こうした方がさらに動きが良くなるな」「こうすればさらに動きに無駄がなくなる」といった考えが出てきます。
このように、自分で工夫し、自立して運動を考えられるように稽古を行います。自分で運動の動きが考えられる人は年齢を重ねても、若い人に見劣りしない動きを見せることができます。そして、そうした方は決まって体幹が締まり、筋肉質です。
これは、運動技術を高めることを考え、運動量を多くかけてきたからです。つまり、運動技術を高めることは、今より何倍ものトレーニング効果や運動量を発揮することにつながります。
スポーツの世界では、通常の運動に負荷をかけることで、トレーニング効果を高めようとします。しかし、運動技術を高めることは、「姿勢を変えて、さらに疲れずに運動を行う」「使う筋肉を変えて、さらに運動動作を楽に行う」といったことです。このように、運動に対するとらえ方が変わると、さらに運動量を高めることができます。
運動することが楽になってくると、生活習慣が変わり、確実に痩せることができます。そして、このとき作られた体型は、長く維持することができます。このことは、体の不調や怪我の予防にもつながっていきます。
運動以外に補強運動を取り入れよう
運動系の部活を長く経験してきた人であればともかく、大部分の人は体を動かす機会から離れています。そのため多くの人は、運動技術を高めようと思っても、具体的にどうすれば良いかがわかりません。
しかし、運動技術といっても難しい話ではありません。例えば、今まで無理な姿勢で走っていたり、無駄な力みを入れて運動をしていたとします。この場合、これからは姿勢や自分の力加減といったものに気を配って運動するようにします。
すると、体が疲れにくくなり、運動量を高めることができます。このことは、結果的に運動技術が上がったことになります。そのため、これからダイエットでスポーツを取り入れる人は、スポーツ以外に補強運動を取り入れるようにしましょう。
トレーニングには、坐っているときや立っているときに器具いらずでできるものがいくつかあります。そのような運動を、動いていないときに取り入れるようにするのです。すると、普段の日常生活で姿勢維持に使われる筋肉が鍛えられます。そのため、今までより楽に運動を行えるようになります。
全ての運動に使える「腸腰筋」の補強運動
例えば、立っている人の場合、拳一個分だけ片足を上げて、そのまま片足立ちで静止します。すると、おへそ周りの筋肉が締まっているのがわかります。これは、へそ下にある「腸腰筋」という筋肉が働いている証拠です。
また、腸腰筋は姿勢維持に関係し、歩いているときの脚運びの効率を高める筋肉です。
このように、運動や姿勢維持に役立つ筋肉を普段の生活で鍛えられます。そのため、今までより運動を行うのが楽になり、スポーツするのが楽しくなってきます。
他にも、両膝を左右に寄せる運動も補強運動となりえます。例えば、立っているときに両太ももの内側をつけるように、左右から太ももを押し合います。すると、太ももの内側にある「内転筋」と呼ばれる筋肉を鍛えられます。内転筋を鍛えると、ランニング中での上半身の姿勢が矯正されて、怪我をしにくくなります。
補強運動を選ぶ上で重要となる条件は、いつでもできることと簡単なことです。できれば仕事中でも気軽にできるものがよいです。少しの合間に片足を上げたり、両足に力を入れたりすることで、運動中に必要な筋肉に刺激を入れるのです。
ダイエット効果を高める「ドローイン」もオススメ
あるいは、ドローインを普段の姿勢で行うことが大切です。ドローインとは、お腹をへこませる動作のことです。これを行うことで、腹圧がかかり、骨盤が立つようになります。その結果、姿勢改善、お腹の引き締めなどの効果が期待できます。
私が健康指導している方の中には、ドローインを行うだけで、普段の体重が2.5kgも減少した方もいるほどです。つまり、普段仕事が忙しくてなかなか運動に取り組めない方が合い間にできる補強運動であるといえます。積極的に行うようにしてください。
以上の内容を普段の少しの合間に行うことで、普段の生活で運動に必要な筋肉を身につけることができます。これによって、運動しやすい体型になるなど、ダイエットをする上で大きな効果をもたらされます。
このように、ダイエットを長く続けるためには、数字の目標を達成することより、運動しているときの感覚や実感を変えることが大事です。そのために、運動以外で補強運動を取り入れるようにしましょう。スポーツに必要な筋肉が鍛えられ、ダイエットするうえで強く働きます。