社会人になると、仕事が忙しくなり、ついつい余計な脂肪がついてしまった……てことはないでしょうか?運動不足や生活習慣の乱れによって、余計な脂肪がついてしまうことはよくあります。脂肪がつくと体の動きが鈍くなってしまったり、見た目にもハリが出なくなってしまいます。
あるいは、過度な肥満は内臓に多くの脂肪を貯えてしまいます。それによって、内臓器官の機能に影響が出たり、生活習慣病にかかったりします。
そこで、脂肪を減らし、ダイエットを志す必要がでてきます。近年では、ダイエットに関するあらゆる情報がネット上でみれるようになりました、そこで、ダイエットでは、計画や目標を立てることが重要です。
目標設定を行うことで、ダイエットを行う際にモチベーションが高まります。ただ、ダイエットの際の目標設定には、注意すべきことがいくつかあります。実際にダイエットで目標設定をしただけで続けられていない人は多くいます。こうなってしまう理由は、人の目標と脳の構造をキチンと理解する必要があります。
それでは、ダイエットで目標をたてるときには、どのようなことに注意すれば良いでしょうか?ここでは、ダイエットにおける目標設定とその注意点について解説していきます。
1 ダイエットにおける目標設定、計画設定の例
1-1 先に一か月に現体重の5%を目指す
1-2 BMI、現在の体重、目標体重を設定する
2 計画を立てる際の注意点
ダイエットにおける目標、計画設定の例
まず、ダイエットにおいて、どのような計画を立てなければいけないのでしょうか?どのくらい運動を行なえば、何kg痩せるのか?そもそも、一か月で何kg程度減量しなければいけないのでしょうか?こういったことを全て理解した上で、適切に数字で目標が立てられます。
先に一か月に現体重の5%を目指す
まず、一か月で体重を減らしたいとします。この際の数字の目安は体重の5%といえます。60kgの体重の人であれば、3kg減量が目標とされます。
この理由として、人は急激に痩せすぎると、食欲が増すからです。肥満になっている人の脂肪を見ると、中性脂肪になっているものもあれば、脂肪酸として、エネルギーとして活用できる部分も存在します。何か活動したり頭を使うときにも、脂肪はエネルギーとなります。つまり、脂肪は生命活動にとって必要な物であるといえます。
しかし、ダイエットによって過度な運動によってストレスをかけてしまうと、体脂肪率が急激に下がります。すると、脳が生命の危機を感じて、食欲を増すように身体を調節します。このような調節作用を「恒常性(ホメオスタシス)といいます。
近年は、短期間で大幅な減量を目指すパーソナルトレーニングが人気を呼んでいます。しかし、その反面、過度な減量を行ったために、再度太ってしまった例もあります。
これは、急激に減量を行うと人の体は元の体型に戻そうと調節機能が働くからです。実際に、私がダイエット指導を行うときは、特殊な体操を行い、それを「一週間に一、二回2、3日程度空けて行ってください」とお話します。
毎日行おうとすると、練習量が多くなるので、一見速く痩せそうに思います。しかし、実際にダイエットを行った人なわわかると思いますが、ダイエットにおいては、なかなか体重が落ちないとき(停滞期)、再度体重が戻ってしまうとき(リバウンド時)などがあります。そのため、短期的に目標を決めるのではなく、身体に無理なく時間をかけて行う方が現実的です。
このときの5%とは、リバウンドしずらく、影響を受けにくい数字を意味しています。これからダイエットを心がける方はまずは、現体重の5%減から考えてはいかがでしょうか?
明確に数字を決めよう
そして、ダイエットを決意したら、確実に目標達成できる目標を持つようにしましょう。そのためには、以下のような数字を計算することを決めます。
ダイエットにおいて、最初に決めておかないといけない数字は「今の体重」「目標の体重」「肥満度」ノチェックです。これらは、以下の計算で確実に行うことができます。
BMIとは
BMIとはBody mass indexの略称であり、慎重の二重に対する体重の比で体格を表す指数です。BMIが男女とも22の時に高血圧、高脂血症、肝障害などの生活習慣病のリスクが少ないことがわかっています。標準値は22であり、25以上を肥満と判定しています。
例えば、私の場合、身長は171cm、体重は57kgです。そのため、BMIは1.71 m×1.71 m=2.9241、体重の57kg(57)で割ると、57÷2.9241=19.43となります。
まずは、自分でBMIを測定しましょう。そして、今の肥満度を比べてください。25以上を越えている場合、まずは、22になるように設定しましょう。
今の体重と目標体重を決める
次に、今の体重を比べてみて、目標となる体重を設定しましょう。このときの目標値は肥満度を測定し、そこから体重に逆算します。
例えば、身長170cmに対して、適正体重(BMI22)は63kgとされています。今の自分の体重が70kgの場合、-7kgが目標と言えます。そして、一か月で体重の5%減量を目標とするならば、二か月で7kg減量が目標設定となります。このように計画することで、
目標設定すると余計なストレスで心に負担をかける
他に、目標や計画を立てる際に気をつけたいことを記します。一つは、変に計画にこだわりすぎると、達成できなかったときに不安に思うこと。もう一つは計画したときに満足してしまうことです。
例えば、「1ヵ月で何kg痩せよう」「周に何日運動を行おう」と考えたとします。ただ、仕事をしている人の場合、常にダイエットできる時間を与えられるわけではありません。実際には、残業や不意な休日出勤が入って自由な時間がなくなることはよくあります。
すると、一週間のトレーニングを建てたとしても、結局できないまま、平日を過ごしてしまいます。
もし、何も目標を立てていない場合は明日やろうと次の日を迎えることができます。ただ、目標を立てている人の場合、やるべき予定がすでに立っており、自分が予定通り進んでいないことにストレスを感じます。この心理的負担により、余計な心配や不安が起こってしまい、そこから逃れたくなってしまいます。その結果、ダイエットを断念してしまいます。
心理学やメンタルの世界では、このような目標設定をして、そこから行動レベルに落としこむことを推奨しています。しかし、体を動かす習慣がついていない人の場合、何も考えずに目標設定を行うと、「週三回トレーニングをする」ことは非常にきつい課題になってしまう可能性があります。
数字や目標設定を行なえば、ダイエットしているように思います。しかし、ダイエットを実現するためには、「生活習慣」や「食生活」といったことをかえなければいけません。これは、一日や二日でできることでないため、時間がかかります。
そのために、計画を立てたときに、満足をしてしまう場合があります。あなたは、資格試験を行うとき、試験勉強を行うときに、「毎日〇〇時間勉強して、このテキストを終わらせよう」と思い、結局達成できなかったことはありませんか?目標だけ立てるのは簡単であり、実際に行動を起こすのはとても困難です。
そのため、現実的に、数字や計算を行い、「できるだけ達成可能で、いきなり大きな目標を求めない」ことをオススメします。まずは、一か月で〇〇kgと実現可能な目標を立てるようにしましょう。
目標ではなく、別の楽しみを持つことを先に行う
ダイエットにおいて、目標を立てることも大切ですが、他に大切なことがあります。それは、楽しみを持って、続けることです。
例えば、私の場合、大学時代ほとんど運動しなくなり体重が10kg増えた経験があります。このときは友人に「太った」「でぶった」とよく言われました。このときに、ダイエットしようとか、体重を減らそうという考えは全くありませんでした。最近は運動もしてなかったし、トレーニングの頻度を増やそうと思いました。
そのときに、マラソンをするときは、何の筋肉を鍛えればよいか考えてトレーニングをしていました。そうして、勉強しているうちに「もっと楽に体を動かせないかな」と思うようになりました。
決して目標を立てて、コツコツ運動をしていたわけではありません。普段からやっているマラソンや弓道をもう少し、楽に面白く行えないか考えるようになりました。すると、結果的にトレーニング時間が増えていきました。
上記のように目標を設定しなくても、「体の動きを勉強する」「筋肉の働きを勉強する」「負担のない体の使い方」と考えながら行えば運動することが楽しくなります。すると、続けて運動しやすくなり、確実にダイエットできます。上記のように学びながら行うと、勉強した内容が実際に運動に応用できるか試したいという好奇心が生まれます。これが自然と動ける体が身に付きます。
さらに、自分はそういったことを学ぶことを好んでいました。つまり、運動しているときにそうした自分の楽しみを持っていました。そういう面白さを勉強しながら膨らませていったら、結果的にトレーニング量が増えていきました。
このように、私が体重を減らしたときに行ったことは、ひたすら体を動かす運動について勉強したことです。体の動きや筋肉の働かせ方を勉強しているうちに、そういった勉強内容を「運動を実践してみたい」と強く思うようになり、スポーツにかける時間が増えていきました。
そうして、自然と体重が減っていきました。今では体重を増減はなく、スポーツ、武道を続けています。今後やめることはないだろうし、今でも体の動きに関して勉強をしています。
このように、ダイエットとは「何kg減らす」「体脂肪を減らす」を達成することだけでは、達成するのが難しいです。意識すべきことは、好きなこと・面白いと思うことを追求し、結果的にダイエットにつながるように行動することです。継続的なトレーニングを行えるようになり、脂肪を着実に減らすことができます。
人によっては、着たい洋服を決めて、それを「着る」楽しみを持ってもよいでしょう。あるいは、これを機に得意なスポーツを身につけるために、社会人サークルを初めてもよいでしょう。うまくダイエットではなく、「楽しみ」や「面白み」に焦点を当てて、運動をすることができれば、継続的なダイエットを行うことができます。
ダイエットを行うときに「目標設定」をすると、余計な心的ストレスを抱える可能性があります。運動をする際の「楽しみ」「面白み」を意識して生活することで良い体型を身につけるための習慣が身についていきます。