ダイエットは、継続的に適切な運動や食事を続けていく必要があります。糖質をカットし、適度な運動を続けていくことで、脂肪燃焼につながります。ダイエットには停滞期と呼ばれる体重が減らない時期もあります。そのため、継続的に運動と食事法を続けていくことが大切です。
しかし、大部分の人は集中力が続かず、ダイエットをやめてしまいます。糖質をやめようと思っても、甘いものが頭から離れず、つい摂取してしまいます。このような経験を持つ方は多いのではないでしょうか?
人は周りの環境や自分の状態によって、感情的になります。感情的になってしまうと、「運動」や「糖質制限」など、面白くないことを続けられなくなり、やめたくなってしまいます。つまり、ダイエットを確実に成功させるには、普段の感情を沈めることが大切となります。
そして、感情的になる原因のほとんどは栄養から来ています。実は、医学的に栄養を変えることで、感情の起伏を抑えることができます。食事によって、感情を抑えることができれば、ダイエットを根気強く、続けることができます。
では、どのようにすれば、感情を沈めることができるのでしょうか?今回は、人の感情を整える食事法について解説していきます。
感情を抑えるには、小麦グルテンをやめる
ダイエットを含め、世の中には健康になるためのさまざまな食事法があります。その中で、私がオススメするのが、「小麦グルテン」をやめることです。小麦グルテンは、小麦が含まれている食品全てを表し、この食事法をグルテンフリー食事法ともいいます。
現在、ダイエットに悩んでいる人、スポーツで運動技術が今一歩上がらない人、集中力が続かず悩んでいる人は、ぜひ一度グルテンフリー食事法を試すようにしましょう。2週間小麦製品を口にせず、できれば糖質も摂取しないようにします。すると、疲れも少なくなり、気持ちも落ち着いてくるのがわかるでしょう。
なぜなら、小麦グルテンをやめることで、感情が高ぶる生体内の反応が抑えられるからです。
小麦には、「グリアジン」と呼ばれるタンパク質が含まれており、体内に入ると、小腸、大腸で吸収されます。そして、腸はカルシウムなどの栄養素を吸収するほかに、外来から異物の進入を制限するバリア機能の両方を持ちあわせています。
つまり、腸の構造は「必要な物質は吸収する」「害のある物質は通さない」二つの性質を持っています。腸は、タイトジャンクション(密着結合)と呼ばれる特徴的な構造をしています。そして、タイトジャンクションの構造は、大学の研究より、食品成分によって調節が受けることもわかってています。
そして、小麦グルテンが小腸に入ると、腸内でカンジタ菌が増殖することがわかっています。増殖したカンジタ菌は、タイトジャンクション(密着結合)が開き、脳に運ばれて炎症を起こすことがわかっています。すると、炎症を直すように、脳に体液(栄養分が含まれた血液)が流れるようになります。
この反応が継続して続くと「頭痛」「不安感」「疲労感」といった症状が表れます。スポーツの世界では、小麦グルテンによって、運動における反応性(1000分の5秒程度といわれている)が低下することもわかっています。この初動の遅れによって、短距離であれば後半で失速し、テニスやバレーであれば、あと一歩でボールが拾えないということが起こります。
さらに、小麦グルテンによってカンジタ菌が大量増殖すると、脳内の興奮が助長されることもわかっています。小麦グルテンによって発生した毒素が、最終的に脳に含まれる受容体(オピオイド受容体)と結合することが医学的に判明しています。オピオイド受容体と結合すると、モルヒネ状の成分が発生し、軽度な感情の高ぶりが出ることも医学的にわかっています。
これによって、異常な食用亢進につながります。さらに、小麦グルテンをやめると、不快な感情(不安感、疲労感)に悩まされます。したがって、やめられなくなります。食事で生じた毒素によって、脳の機能に大きく影響することがわかります。
このように、小麦グルテンを摂取することで、不安感、疲労感、加えて感情の高ぶりが発生することがわかっています。
ケトン体を積極的に摂取する
では、小麦グルテンをやめるために、どのような食事を摂取すれば良いでしょうか?スポーツ選手を含め、ダイエットを成功するために、有効な栄養分があります。それは「ケトン体」です。
ケトン体とは、身体のエネルギーの源となるものです。栄養素としては、脂肪酸に含まれる物質です。人はエネルギーを生産するときに、炭水化物から先にエネルギーとして燃焼させます。その次に、ケトン体をエネルギーに使用します。
そして、ケトン体は身体のエネンギー源として、非常に優れた成分です。糖がエネルギー生成量4kjに対して、ケトン体はエネルギー生成量は8KJです。つまり、
運動するにしても、仕事をするにしてもエネルギーが必要です。1g当たりのエネルギー生成量が多い方が効率的であり、楽です。さらに、糖質をカットすれば、副作用として生じる「脂肪」の発生を抑えることができます。これによって、ダイエット効果を高めることができます。
そして、ケトン体を積極的に摂取するためには、「ココナッツオイル」を摂取することが大切です。ココナッツオイルは、10ccたらして飲むことで、3時間後に血中のケトン体濃度が高まることがわかっています。仕事したり、運動し
たりするときには、細目にココナッツオイルを摂取することが大切です。
糖質を制限すると、感情の起伏が少なくなる理由
このように、小麦グルテンをカットすることによって、脳で生じる炎症作用を抑えることができます。小麦グルテンをやめる代わりに、ココナッツオイルなど、ケトン体を積極的に摂取できる物質を取り込みます。こうして、ケトン体を積極的に摂取すると、空腹感が少なくなってきます。
これに加えて、糖質もおさえるようにします。ごはん3杯食べているとしたら、一杯、もしくは0.5杯にととどめます。それにも慣れてきたら、ごはんを食べないようにしましょう。糖質を極力減らすことで、さらに脂肪の生成が少なくなり、体型はスリムになってきます。
そうして、糖質をカットし続けると、感情の起伏が少なくなります。なぜなら、糖質を少なくすることで、血糖値(血液中の糖質の量)の増減を少なくできるからです。
人は興奮したり心を静めるときには、血糖値の増減が関わります。例えば、興奮するときは、血液中の血糖値が上昇します。逆に、心が落ち着くときは、血糖値が減少します。
例えば、朝ごはんを食べると、気持ちが高ぶるのがわかります。なぜなら、ごはんを食べると血糖値が上昇し、糖分がエネルギー源として使われるからです。このエネルギーが発生するので、仕事や運動をする活力が生じます。
ただ、糖質は、エネルギー源になる一方で、エネルギーとして使われる速度が速すぎるという特徴があります。もし、糖質を摂取すると、血糖値が上昇しすぎてしまい、身体が血糖値を下げるように制御が行われます。このときに発生するホルモンがインスリンです。
インスリンが膵臓から発生することで、血糖値が下がります。つまり、血液中で血糖値の増減の起伏が高くなります。これを、医学用語で「インスリンスパーク」とも表現されます。
この血糖値の増減が大きいほど、人は感情の起伏が大きくなります。例えば、「疲労感」「イライラ」「不安感」「空腹感」といった感情は、血糖値の増減が起こることで生じます。つまり、糖質の摂取を止め、体内で起こるインスリンスパークを抑えることで、感情のブレを軽減することができます。
以上の内容を理解することで、ダイエットで成功に必須な「感情のブレ」を抑えることができます。最初に小麦グルテンをやめて、体内で発生していた毒素を全て排除します。その次に、栄養分の代替として、ケトン体を摂取するようにします。最後に、糖質もカットするようにします。これによって、感情の起伏の元となる反応を抑えることができます。