耳・眼・鼻・口の筋肉を緩めることで、全身の不調を改善する

年齢を重ねて、仕事を続けていると、身体のどこかに不調を抱えるものです。頭痛、腰痛、肩こり、慢性疲労など、現代人はこうした症状に悩まされることが多いです。

そこで、日常生活で、慢性的な痛みや怪我の予防をするためには、自分の体の状態を知らなくてはいけません。例えば、薬やサプリメントを飲んだり、ストレッチを行ったりすることで、症状を和らげたり、筋肉をほぐしたりできます。それによって、一時的に身体の不調を抑えることができます。

ただ、自分の体を本質的に改善するためには、他の体の器官に注目する必要があります。その中に「頭部」が挙げられます。頭部には、耳、眼、口、鼻などが挙げられます。これらの器官の筋肉や神経が緊張すると、体全体の不調に陥ります。本質的に身体の不調を改善するためには、頭部の機能を改善するようにしましょう。

多くの人は、体の不調に耳はあまり関係ないように感じるかもしれません。あるいは、口、鼻の筋肉が凝っているといわれてもピンとこないかもしれません。しかし、耳を含めた、顔の器官にはあらゆるセンサーや重要な筋肉があります。この部位の使い方を理解することで、今より体のこわばりをゆるめることが可能です。

ここでは、体の凝りやこわばりを改善する「耳」の使い方を解説していきます。

耳が緊張すると体の動きが悪くなる

私たちは仕事や生活で、耳によって動きが制御されたりスムーズになったりしています。知らず知らずのうちに私たちは耳周りの筋肉を緊張させ、体の動きのキレを悪くさせていることを理解しなくてはいけません。

例えば、あなたが広い空間で座っていたとします。このときに二つの情景をイメージして、ピッチャーと対決してみましょう。どちらが自分の体が動かしやすいのか想像してみましょう。

 自然に囲まれ、のどかな場所で座っている
 大人数に囲まれた空間で声援や罵声の多い中に座る
 
いかがでしょうか。おそらくほとんどの人が「自然に囲まれた」空間の方が体を動かしやすいと思ったのでしょう。これは、「罵声」「嫌味」といった外界の刺激に耳が反応し、耳の緊張が体全体に伝わるからです。

耳が緊張すると、耳周辺の筋肉が同時に固くなってしまいます。そして耳周辺の筋肉の緊張は、体の側面から最終的に体全体に伝わります。外界からの不快な情報を耳が感知して、無意識のうちに体を緊張させてしまうのです。 

さらに耳周りの筋肉が緊張し続けると、固くなったまま元に戻れなくなります。例えば、誰かにダメ出しされ続けると、その指摘にだんだん慣れてくることがあります。これは、耳周辺の筋肉が固くなってしまい、情報を受け取るセンサーの感度が鈍くなったからです。

すると、体全体の緊張がとれなくなり、内臓器官にストレスを与えます。これによって、体の中の状態や体質に悪い影響を与えます。

例えば、マッサージで体をほぐしても、電車で長い時間立っていたらすぐに疲れてしまった経験はないでしょうか。あるいは、せっかくストレッチで筋肉を伸ばしても、聞きたくない話を聞かされているうちに、心身ともにぐったりした経験はないでしょうか。

マッサージやストレッチをしても、体の中が緊張したままでは元の状態に戻ってしまうのです。

スポーツの世界では、なかなか疲れがとれなかったり、筋肉を休めてもすぐにだるくなってしまったりすることがあります。これでは体の中の緊張がとれていないため、休憩をしてもすぐに体に疲労感が出てしまいます。その結果、怪我をしたり、動きが悪くなってしまったりします。

そのため、疲れにくく動きやすい体を身につけるためには、体の中の緊張をほぐす必要があります。そのために、耳の筋肉の緊張が与える影響を理解する必要があります。

耳回りの筋肉をほぐす体の使い方

今よりも全身の緊張をほぐすために、ここでは耳周辺の筋肉をゆるめる方法を紹介していきます。どれもすぐに実行できるものなので、試しに行ってみましょう。全身の無駄な緊張がとれて、体が動きやすくなるのを実感できることでしょう。

頸椎4番目を刺激する

首は7つの骨によって構成されています。これを頸椎(けいつい)といい、上から数えて4番目の頸椎が耳と神経がつながっています。

神経のつまりは、遺伝の影響や後天的の環境によって起こります。もし、頸椎4番目につながる神経がつまると、耳に必要な栄養分や血液が流れにくくなります。これによって、耳の機能が低下します。つまり、上記した耳の筋肉の緊張反応がより過剰になります。
そのため、頸椎4番目付近を指圧することが大切です。まず、たった姿勢から、首を前に曲げてください。すると、首の後ろにポコっと骨が出る箇所があります。これが頸椎7番目です。

まず、出っ張った骨(頸椎7番目)に親指を当てます。次に、その位置から、親指3本分上に上がった場所に指を当ててください。この当たりに頸椎4番目があります。この部位を指圧してあげることで、耳の表層にある筋肉や神経を指圧することができます。

これによって詰まっていた神経に圧をかけ、血流を改善できます。これによって、耳につながる神経に対して、栄養分が送り込まれるようになります。耳の機能を高めるためには、耳につながる神経をほぐすことが大切であると理解してください。

 ・首を伸ばして両肩を落とす

自分の頭蓋骨(ずがいこつ)の位置を真上に数センチ上げる気持ちで、首を伸ばしてみましょう。そして、腕の筋肉を抜くイメージでだらんと両肩を落とします。

首は上に伸ばし続け、肩は重力に任せて腕を完全にブランと吊り下げるイメージで上半身の無駄な筋肉の力みをなくしてみましょう。

すると、首すじから肩にかけて緊張がほぐれるのがわかります。固くなって縮んでいた耳から肩にかけての筋肉(僧帽筋)が伸ばされ、肩周りがスッキリする感覚を得ることができます。

このように、首を伸ばして肩を落とした姿勢を取ることで、耳回りの筋肉の緊張をほぐすことがでいます。

 ・耳を引っ張る

次に、耳回りの筋肉を直接ゆるめる方法として、「耳自体を引っ張る」ことが挙げられます。

耳を引っ張る動きはヨガやマッサージで一部取り上げられていますが、より耳周辺の筋肉を緩める方法を紹介していきます。

まず、どちらか片方の手で耳をつまみます。耳の穴のある方が内側、頭皮に近い方を外側とします。耳の内側と外側を二本の指ではさみこむように耳をつまみます。

そして、頭の骨から耳のつけ根を数ミリ浮かすよう程度に引っ張りましょう。頭についている耳を少しだけ外に離すようなイメージで行います。呼吸をするときは、頭と耳の間に空気を通りぬけるような感覚で行いましょう。

最初は耳を真横に引っ張ります。なれてきたら、上下左右などあらゆる方向に引っ張ってみましょう。耳周辺だけではなく、「首」「こめかみ」「目」といった他の器官がゆるんでくるのがわかります。

耳が緊張すると他の部位も緊張してしまい、これが体全体に伝わります。上半身の無駄な力みがとれた姿勢をとったり耳自体を引っ張ったりすることで、緊張をほぐすようにしましょう。

眼の筋肉、神経がつまると、身体全体に不調を招く

次に、身体全体の不調につながる元として、「眼」が挙げられます。、眼の筋肉や神経を緊張することで、身体のこわばりや過緊張を本質的にほぐすことができます。

ここでは、日常生活の体のこわばりを改善する「眼」の使い方を解説していきます。

目の緊張は首の筋肉の緊張につながる

例えば、デスクワークでパソコン作業が多い人の場合、「目が疲れた」という人が多いです。会社員だけでなく、スポーツ選手も眼の疲れに悩んでいます。

集中しているときや、目線が一点に集中しているときは目がぎゅっと緊張してしまい、疲れやすくなります。「目が疲れた」とは、具体的には「目の奥の筋肉が緊張している」ことを意味します。

目の奥には、眼球をあらゆる方向に動かすための筋肉があります。しかし、視界が狭くなったり姿勢が悪くなったりすると、眼球周りの筋肉が動かなくなってしまい、固くなってしまうのです。

ただ、目が疲れるだけで話は終わりません。目の筋肉が固くなると同時に、首の筋肉も固くなるのです。目を緊張させてしまうと、首周りの筋肉も固くなってしまい、最終的に上半身上部に緊張が伝わります。

なぜなら、眼球を動かす筋肉は首の深いところにある筋肉(深部筋)とつながっているからです。

眼球周りの筋肉と首の深部筋は解剖学的、神経学的にも関連性があるとされています。首の深部筋は頭と背骨をつなぐ役目を担っているため、固まって動けなくなると、頭の重さが背骨にのしかかります。

楽に真っ直ぐな姿勢を取るためには、首の深部筋に負担をなくして頭と背骨のバランスがとれた関係を作らなければいけません。しかし、目が緊張してしまうと体の奥底が力んでしまい、上半身のバランスが崩れてしまいます。

さらに、首の深部筋は一度固くなってしまうと、緩めるのは非常に難しいです。体全体の筋肉がこわばった姿勢が身についてしまうからです。マッサージなどでほぐすことができないため、一度力むと姿勢が崩れたままになってしまいます。それにより、運動動作に悪い影響が出ます。

目の周りの筋肉をほぐす方法

そのため、体の奥底の力みをとるために、目の周りの緊張をほぐす必要があります。ここでは、目の周りの筋肉をほぐすマッサージを紹介していきます。

頸椎3番目の筋肉、神経を指圧する

そこで、身体の本質的改善につながる眼の筋肉・神経を指圧する方法をお伝えします。具体的には頸椎3番目を狙い、指圧するようにしましょう。

頸椎3番目は眼につながる神経があります。これらの神経がつまりや圧迫を起こすことで、眼の機能低下につながります。首を前に曲げて、首の付け根に骨が出っ張ります。この部位が頸椎7番目です。そこから、親指4本分上の部位に指を当てて、その部位の皮膚を指圧してください。これによって、眼につながる神経のつまりが改善され、眼の機能が改善されてきます。

眼球を後ろに引くように、目線をあげる

目線が下がっていたり、頭が前方に出ていたりすると、眼球回りの筋肉がこわばってしまいます。そのため、普段の姿勢で前に行きがちな眼球を後ろに引くようなイメージで、少し目線を上げましょう。

弓道の世界では、顔の向け方、目線のつけかたに気をつける作法があります。その中に、眼球を後ろに引くようにして、顔の向きを整える動作があります。目線が下がりすぎたり上がりすぎたりしていると、上半身全体の姿勢が崩れてしまうため、決まった場所に目を向けて、かつ目周りの筋肉が緊張しないように頭の位置を整えます。

眼球周りの筋肉を指で触る

もっとも簡単に目の周辺筋肉を緩める方法が直接触ることです。目を閉じて、眼こう(眼球が入っている頭蓋骨(ずがいこつ)のくぼみ)に指を当ててみましょう。

すると、ピクピク眼球が動いているのがわかります。次に眼こう周りをなぞって指でなぞり、中の脂肪や筋肉に刺激を与えます。「少しなぞって止め、また少しなぞって止める」という作業を繰り返し、触る場所を変えます。指を止めているとき、あらゆる方向に眼球を動かしてみましょう

すると、眼球回りが動かしやすくなります。軽く深呼吸をしながら行うと、眼球周りの筋肉がよりほぐされます。「眼こうの中は水で満たされて、その中に眼球がある」とイメージとして行うようにします。水の中で浮いている感覚で眼球を動かす、とあらゆる方向に眼球が動きます。

鼻の筋肉、神経の緊張によって、身体の不調が起こる

次に、身体全体の不調に関わる部位として「鼻」が挙げられます。鼻周りの筋肉を緊張させることで、身体全体に影響を与えます。この部位の筋肉の緩め方を実践すれば、体全体の緊張がほぐされて、今より体のこわばりをなくすことができます。

鼻が緊張すると、背筋が緊張してしまう

ここで、鼻が緊張することで起こる体の影響を確認するために、簡単な実験を行いましょう。

まず、嫌な臭いをかがされたとイメージしてください。すると、鼻の上にシワがよるのがわかります。

そのときに、顔がしかめつらになるように鼻の上が緊張するのがわかるでしょうか。これは、鼻と額の境にある鼻根筋(びこんきん)という筋肉を緊張させて匂いが入ってくるのをブロックしようとしています。

今度は逆に美しい自然をイメージして、とても心地よいにおいのする空気の中にいるとイメージしてみましょう。すると、先ほど緊張させていた鼻の上あたりがのびやかになって、鼻の奥がスーッと通るような感じになったのではないでしょうか?

あるいは、自分の嫌いな人にこれから会わなければいけないとイメージしてみると、先ほどと同様に鼻根筋が緊張するのがわかります。このように、人は嫌いなもの対して鼻を緊張させてしまいます。

もし、練習がつまらないものや嫌な人とつねにチームでやらないといけないとイメージすると、ほとんどが鼻の上を緊張させて練習していることになります。人や環境によってストレスになるものに囲まれているとき、鼻根筋を緊張させている時間が長くなってしまっているのです。

鼻がこわばると、その緊張は身体の奥底をたどって、全体に緊張が広がります。具体的には、鼻が緊張すると、背筋も固くなってしてしまうのです。

鼻の奥には篩骨(しこつ)という立方体の骨があります。この骨は嗅覚神経(きゅうかくしんけい)の通り道になっていて、実際に何か匂いを嗅ぐとこの骨が意識されます。

人の体の中はこの骨を起点として、頭蓋骨の内側から背骨の内側にかけて筋肉を包む膜(筋膜)がつながっています。この膜のつながりの終点は尻尾の骨である「尾骨(びこつ)」になります。

つまり、鼻の奥が活動すると、背筋まで刺激や反応がつながります。試に、クンクンと鼻の奥に吸い込むよに何か匂いを嗅いでみると、背骨の深い部分が伸ばされる感覚があります。その動きは実際は背骨の末端である鼻骨まで届いています。

例えば、都会生活の中で無意識に匂いを嗅ぐことを制限している人たちは鼻筋を緊張させて篩骨を固めています。そこからつながる背骨の中にある縦の筋膜のつながりも固めてしまっているのです。

これは背骨の中にある、奥底の部位であるので、一度固まるとストレッチやマッサージでは簡単にゆるめるのは困難です。背骨のゆがみなどの原因になっていることもあります、

鼻の筋肉をゆるめる方法

そのため、背骨の奥底の筋肉をほぐすために、鼻筋をゆるめる必要があります。ここでは、鼻の筋肉の緊張をほぐす方法をいくつか紹介します。

頸椎3番目の皮膚を指圧する

眼と同様に、耳の機能は頸椎3番目に関わります。そのため、頸椎3番目を指圧するようにしましょう。これによって、耳の筋肉や神経のこわばりを改善できます。

鼻根筋を伸ばす

まず、片手の親指と中指で鼻のいちばん上あたりを軽くはさむようにします。このときあまり指先に力をいれないようにします。次にもう片方の手のひらで軽く額を触れます。小指のつけ根が、眉間のあたりに来るようにします。

そして、鼻根筋のあるあたりに薄いシートがあるとイメージして、眉間のあたりを意識して軽く呼吸をするようにしましょう。一呼吸するたびにシートがのびやかになっていくのをイメージし、決してひっぱったり力をかけすぎないようにします。

すると、鼻筋周りがゆるみます。目が楽になって視界が広がったように感じることができれば、問題ありません。変化がわかりずらい場合、上記の動作をしながら、前屈をしてみましょう。背筋が伸びるため、前屈がしやすくなることがわかります。

鼻腔を振動させるように意識して話す

鼻筋周りをリラックスさせるもう一つの方法として、呼吸したり話したりするときに「鼻腔」を意識することです。

鼻腔とは鼻の奥にある空間のことを指します。鼻の中は空気の通り道が鼻孔から額、頬骨(ほおぼね)、アゴの骨(上顎骨(じょうがいこつ))へと広がって洞窟のような構造になっています。

そこで、呼吸をするときに、鼻の奥にある空間を意識して使うようにします。鼻腔を意識して呼吸をすると、額、ほっぺた、上アゴなどの筋肉がゆるみ、表情がイキイキとしてきます。

もし、わかりにくい場合、英語の発音で鼻の抜ける発声法を実践すると理解しやすくなります。英語では同意を示すときに「Uh-huh(アーハン)」という鼻に抜ける独特の発声法があります。実際に発声すると鼻の奥の空洞を感じることができます。

あるいは、「頬骨」「目の下」「こめかみ」「後頭部」のいずれかに指を当てます。次に鼻奥にある空洞を振動させるように「ア~」や「ラッラッラ~」といったアの母音の入った言葉を発しましょう。このときに、指を当てているところと、鼻腔を振動させるように声を響かせます。

指定した4カ所を一つずつ振動させたら、今度は4カ所同時に響かせるように声を出します。すると鼻のとおりがよくなって、顔や目がスッキリします。これにより、背筋も自然と伸び、体の奥底の緊張を取り除くことができます。

内臓疲労に関係する「口」の筋肉

次に、身体の不調に大きく関係する部位として、「口」が挙げられます。口の筋肉といわれてもあまりピンとこないかもしれません。しかし、口は内臓全体につながる一つの筋肉といえます。

そこで、内臓の疲労の改善につながる口の筋肉、神経について解説していきます。

人は言いたいことを我慢すると口が固くなる

多くの人は口が緊張することによる体の影響を知りません。ここでは、「口が緊張する」ことを感じる実験をしてみましょう。

まず、姿勢をまっすぐにして肩や首を楽にしてみましょう。

次に、気に入らない人に対して何か悪口を言われたとします。しかし、その人が上司や社長のため、本当は言い返したいけど、言い返せない状況であるとします。そのときの「舌」に注目すると、固まって緊張しているのがわかります。この舌の緊張は、下アゴのこわばりにもつながっていきます。

人は言いたいことを言えないで我慢していると「舌」が緊張して固まります。舌もアゴも固まりっぱなしだと、それを我慢していることすら気づけなくなります。

舌は細かい筋肉が寄り集まってできたものです。言いたいことを言わずに我慢して、自分を表現することを制限していると、舌は固まります。舌を意識的に動かすこともないため、舌は固まったままで、動くという感覚を忘れてしまいます。

そして、舌の緊張により、ノドが固まります。これにより、首全体の筋肉に緊張が伝わります。首が固くて違和感がある人は舌をゆるめると首を楽にする助けになります。

舌を含む口は「~食道~胃~十二指腸~小腸~大腸~肛門」とつながる消化器の入り口になっています。胃腸の調子が悪いと口が荒れたりすることからも、口が内臓の一部であると実感できます。そして、口が緊張すると内臓全体にそれが伝わります。

胃の消化活動が悪くなると、食生活が変わり、お腹がすいているのにご飯を食べれない状態になる可能性があります。すると、イライラしやすくなったり、心が落ち着かなかったりします。

スポーツ練習で首や肩に疲労感が出たり、気分がすぐれなかったりする人は筋肉が疲れているのではなく、体の中に疲労がたまっている可能性があります。

他に、アゴや舌にぐっと力を入れて前屈運動を行うと、何もしていないときに比べて、柔軟性が下がります。逆に、舌を出しながら息を吐いてリラックスさせて前屈を行うと、自然とより深く屈むことができます。これは、舌をリラックスさせるとお腹の深いところがほぐれるからです。

舌を緊張させると、お腹周りの筋肉の緊張につながります。何も気づかず、口周りの筋肉がこわばった状態で運動動作を行えば、体の奥の緊張がとれていないため、すぐに疲れたり動作が悪くなったりします。

口をゆるめる舌の使い方

そのため、体の奥底の力みをとるために、口周りの筋肉をゆるめる必要があります。その中で、てっとり早く口をゆるめる方法として「舌を引っ張る」ことが挙げられます。

自分の下を指でつかみ、外に引っ張り出します。その完全に引っ張りきった状態で10~20秒程度静止します。次に、舌を上下左右あらゆる方向に引っ張り、舌の筋肉を伸ばします。

そして、引っ張った後に舌を動かしてみましょう。何もしていなかったときに比べて舌が動かしやすくなるのがわかります。これは、舌の筋肉の凝りがとれたことを意味します。舌の筋肉の緊張がとれると自然とアゴまわりもスッキリする感覚を得ることができます。

特に、胸やお腹など身体の前側の緊張が強くて疲れやすい人は、口周りをゆるめることをオススメします。

頸椎5番目を指圧する

のどや口の症状に関わる部位として、頸椎5番目の神経がつまっている可能性があります。頸椎5番目を指圧し、表層にある筋肉や神経をほぐすようにしましょう。

以上の内容を理解することで、身体のあらゆる不調に関わる耳・眼・鼻・口の筋肉、神経のつまりを取り去ることができます。顔の4つの器官の機能を改善することで、身体全体のこわばりや緊張を取り去ることができます。

顔の器官にある筋肉や神経を呼吸や指圧によってほぐし、つまりを解消するようにしましょう。これによって、腰痛、肩こり、慢性疲労、過緊張といった身体の不調を改善することができます。

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