「最近疲れやすくなった……」「だるさがとれない……」と考えることはないでしょうか?年齢を重ねていくと、知らず知らずに若いころのような元気がなくなった実感は誰もが持つものです。特に、若いころに比べて、「疲れがとれない」と実感を持つ人は多くいます。
現代では、身体にストレスがかかる要因が数多くあります。仕事をしている人や主婦であっても、精神的な疲れも日常生活のストレスからきています。そうした疲れがとれない状態が続くと、普段の生活だけでなく、家事や仕事にも大きく影響を与えます。
そのため、疲れを取るために身体の仕組みや対処法を勉強する必要があります。そこで、現代では、疲れが来る原因や症状などが詳しくわかっています。こうした内容を理解することで、あなたが疲れを取り去るために必要なことがみえてきます。
ここでは、年齢を重ね、起こりやすい「疲れ」の原因についてまとめていきます。
様々な原因からくる「疲れ」の実態
突然ですが、あなたは疲れがどのように来るかご存んじでしょうか?疲れと言われたとしても、その原因は様々あります。
例えば、運動部出身の方であれば、体を動かし続けると、筋肉に疲れが来ます。これは、筋肉に疲れ物質である「活性酸素」が多く集まることで生じます。このような場合、睡眠をとって、しっかり休ませてあげれば、元の状態に回復します。
ただ、現代の場合、この活性酸素が他の部位に多く集まっています。年齢を重ねて、疲れが生じやすいサラリーマン、主婦の場合であれば、体を使うのとは異なる疲れが生じます。
例えば、デスクワーク中心で常に作業をしている人であれば、肩や頭が重い感じを持ちます。これは、脳に活性酸素が多く集まり、疲弊している状態を指します。さらに、主婦で家事をしている人であったとしても、だるさや取れない感覚があります。これは、内臓(肝臓や腎臓など)の機能が低下することで生じます。
つまり、現代であれば、身体を使う以外に、様々な部位に支障が出て、疲れが生じます。どのような職業の方であっても、長く続く疲れやだるさに悩まされます。さらに、これからも疲れやすい体質や疲れが取れないことに悩みを持つ人は多くいます。
「内臓」から疲れ取ることが大切
実際に治療の世界でも、そのような傾向が出てきています。
例えば、私の場合であれば、一般人を対象に健康や姿勢の指導をします。その中では、「慢性疲労」を改善してきました。その中で実感することが、「内臓を改善しなければ、疲れは本質的にとれない」ことでした。
朝なかなか元気が出てこない場合、いくら寝ても疲れがとれないというのは、筋肉が疲れているわけではありません。筋肉や脳は活性酸素を除去し、細胞の状態を整えば、回復できます。しかし、こうした活性酸素の除去や細胞膜の修復には、内臓が機能しないといけません。つまり、筋肉を休めることと内臓を休ませることは別であると認識する必要があります。
筋肉の場合、ストレッチやマッサージを行うことで、血流が改善し、疲れが取れることがあります。しかし、内臓はストレッチやマッサージではなく、骨格や神経に目をむけなければいけません。このように、疲れという部位の目線や解釈を筋肉ではなく、内臓に変えることで、解消するために必要なことがみえてきます。
疲れの元となる「ストレス」が生じる原因
「ストレス」とは、自分の体に外傷や中毒、精神的緊張などの刺激が加わり、生体に示す反応を指します。そして、悪いストレスが積み重なると、身体にだるさが生じます。これが「疲労」となります。例えば、先ほどの例でいえば、運動による刺激が「ストレス」です。これによって、生じた活性酸素が蓄積されると、「疲労」の状態をの脳から送られます。
一般人、主婦が生活において、どのようなときにストレス疲れが出てしまうのでしょうか?ここでは、その原因について詳しく解説していきます。
仕事、人間関係からくるストレス
普段の仕事や人間関係からストレスは生じやすいです。例えば、仕事の納期でせかされたり、大事な会議で緊張したりします。こうしたときにストレスが生じます。
あるいは、人間関係においても、相手に必要以上に気を配ったり、考えて行動したりしなければいけません。これによって、精神的な緊張が起こり、疲れが生じます。
生活習慣からくるストレス
一日の生活の中で、寝る時間が短くなったり不規則になると、身体にストレスが生じます。
人体には、興奮時に働く交感神経と安静時に働く副交感神経があります。規則正しい生活を送っているときは、二つの神経がバランスを取りながら働いています。しかし、生活習慣が不規則なると、このバランスが崩れます。
例えば、交感神経が過剰に働きすぎると、過緊張状態が続き、後で疲労感を招きます。逆に副交感神経優位の状態が続いたとしても、頭が働いていないボーっとした状態が続いています。こうした神経の働きは生活習慣の崩れによって生じます。
栄養の偏りからくるストレス
仕事で頭や体を使うときには、エネルギーが必要です。活動するためのエネルギーは体外から取り込まれる栄養によってつくられます。
何か活動を行う際に使われるエネルギーは生物学的に「ATP」と呼ばれます。そして、細胞内には、エネルギーを産生するための回路が存在します(クエン酸回路、電子伝達系)。この反応系を円滑に進めるためには、ビタミンB群が必要です。
しかし、普段の生活でチョコレートなど甘いものを摂取していると、エネルギーを作りだすために必要な栄養素が不足します。これによって、身体にかかるストレスに対抗するためのエネルギーが足りなくなり、結果として疲れが生じてしまいます。
現代人が疲れを克服するには
世の中には、様々な原因からストレスが生じているのを説明しました。そして、それに対する対処法も世の中で公開されています。具体的には、「睡眠をとりましょう」「食事でビタミンを多く摂りましょう」「よく笑いましょう」といったものです。上記のようなことを実践することで、ストレスを軽減させることは可能です。
ただ、あなたが永続的に疲れを摂りたい場合、そうした対処法も良いですが、本質的な部分に目を向けるようにしてください。それは、脳や内臓(腎臓、肝臓、胃)にあります。また、上記に述べた対策法を脳や内臓の観点から観察すると、より具体的な手法がわかってきます。
例えば、食事でビタミンを積極的に摂る理由は何でしょうか?人はビタミンを含め、多くのたんぱく質を「肝臓」から作っています。つまり、栄養を変えるということは内臓の機能を取り戻す意味も含まれています。胃の消化活動や小腸による栄養分の吸収を促進させるもの、栄養を変えることで実現されます。
睡眠時間を確保することは、神経の働きを安定させるだけでなく、各内臓器官を休ませることもできます。このように、疲れの克服に必要なことは、内臓の機能を回復させることであるとわかります。
実際に、私が治療を行う際も、患者さんに特定の部位を指圧し、内臓機能の回復を促します。さらに、体内毒素を発生させる食品を制限してもらい、内臓の負担を減らします。これによって、慢性疲労や頭痛、風邪ひき体質などの症状を改善させてきました。
つまり、疲れを取り去るために必要なことは、内臓に目を向けることであるとわかります。特に、現代人の場合、極めて疲弊している内臓の部位がわかっています(副腎:腎臓の上部につく臓器、肝臓、小腸など)。これらの機能を改善することで、永続的に続く疲れを本質から解消することができます。
以上の内容をまとめると、疲れは疲れ物質(筋肉、脳、内臓)に蓄積することで起こります。さらに、これらは日常生活におけるストレス(仕事、人間関係、生活習慣、栄養)から来ています。こうした症状を本質から解消するためには、内臓からアプローチすることを意識するようにしましょう。