慢性疲労の本質的原因であるヒスタミン反応を理解する

 

 

年齢を重ねると、多くの方が身体に症状を抱えます。その中で、「慢性疲労」に悩む方は多くいます。慢性疲労とは、疲労感を患い、安静にしても疲れがとれない、疲れやすい状態です。こうした疲れは、現代になり、抱える方が多くいます。

 

具体的には、「だるさが続く」「睡眠をとってもまだ眠い」「元気がない」といった症状を持ちます。そこで、病状を改善するために、薬を飲んだり、医者に見てもらったりします。睡眠習慣を見直したり、食べる食事を変えてみたりします。

 

しかし、慢性疲労は、薬や医者に見てもらうだけでは、なかなか改善されることはありません。実際に、血液検査によって、原因を特定したり薬を処方しただけでは、疲れやすい状態を克服することはできません。ただ、治療の世界では、慢性疲労の体質を実際に改善させるために必要なことがいくつかあります。

 

その中の一つに「ヒスタミン反応を抑える」ことが挙げられます。ヒスタミンとは、体内にある物質のことです。慢性疲労に悩まされる方は、ヒスタミン反応が敏感になることで起こることがわかっています。つまり、ヒスタミン反応を抑えることが疲労感を改善する鍵を持っています。

 

そこで、体内にあるヒスタミンをどのように扱えば、疲労感を改善することにつながるのでしょうか?ここではヒスタミン反応の詳細とその改善策について解説していきます。

 

1 ヒスタミン反応を理解する
   1-2 ヒスタミン反応の概要
  1-3 アレルギー反応の仕組み
2 慢性疲労もヒスタミン反応に関係する
3 まとめ

 

ヒスタミン反応を理解する

そもそも、ヒスタミン反応とはどのようなものでしょうか?ここでは、ヒスタミン反応の概要について解説していきます。

 

ヒスタミンとは、生理活性物質の一つであり、脳機能、胃の消化機能に関わる物質です。脳から送られる指令や信号に関係する神経伝達物質の一つです。通常、ヒスタミンはマスト細胞(肥満細胞)でヘパリンと呼ばれる物質と結合し、不活性状態(働きのない状態)にあります。しかし、外からの刺激や薬などの化学物質が侵入すると、遊離型となり、働きます。

 

このヒスタミンは体内の各部に存在します。例えば、皮膚、脳、胃袋といった部位にヒスタミンが存在します。体内に異物が入ると、ヒスタミンが分離します。これによって、異物を撃退したり、身体に与える害を抑えようとしたりします。

 

では、なぜこのヒスタミンが慢性疲労につながるのでしょうか?これには、ヒスタミン反応とアレルギー反応(自己免疫疾患)について理解する必要があります。

 

ヒスタミン反応の概要

生体内に異物(ダニ、カビ、花粉など)が入ると、どのような経路で異物を撃退しようとするのでしょうか?

 

まず、体内に病原体や毒素が発生したとします。これらの物質を「抗原」といいます。抗原が体内に入ると、毒素を排除する「抗体」を産生しようとします。この抗体は、マスト細胞と呼ばれる肥満細胞にくっつきます。そして、肥満細胞内にはヒスタミンが含まれています。そして、ヒスタミンのついた抗体が抗原と結合することで、ヒスタミンが放出されると結合します。

 

 

 

すると、脳からの指令により、病原体や毒素を排除するために必要な物質を集める反応を起こします。これによって、白血球や体液(栄養分が含まれる血液)が集まります。

 

なぜ、ヒスタミンが集まると、体液が集まるのでしょうか?それは、ヒスタミンはレセプターと結合する際に、「炎症」を起こすからです。ヒスタミンはH1レセプターと結合することで、体内に侵入した毒素を拡散させないようにするため、炎症を起こします。これによって、血管を通じて、白血球や体液が炎症部位に運ばれていきます。

 

 

 

ヒスタミンによる炎症が起こすだけでなく、血管は拡張を起こします。これは、一度血管を拡張させることで、血管の収縮を増大させ、炎症部に必要な物質を送りこむためです。これを血管透過性亢進(けっかんとうかせいこうしん)といいます(亢進とは、機能が高まることを指します)。このような反応を「ヒスタミン反応」といいます。

 

アレルギー反応の概要

ヒスタミン反応は健康状態が正常であれば、適切に行われます。つまり、他の細胞に影響なく体内の毒素を排除することが可能です。しかし、身体の健康状態が悪くなると、ヒスタミン反応に異常が起こります。

 

具体的には、ヒスタミンの放出量が上がり、レセプターと結合したのちに、白血球や体液が患部に集まりすぎるのです。この白血球や体液が患部に行きすぎることで、身体に悪影響を及ぼします。例えば、白血球が集まりすぎると正常な細胞までも損傷を受け、炎症を起こします。

 

あるいは、体液が集まりすぎると、血管に栄養素や酸素が集まりすぎてしまい、血管壁で「摩擦」を受けます。すると、かゆみや痛みが起こります。このような反応を「アレルギー反応」と呼ばれます。

 

例えば、花粉症の場合であれば、花粉が体内に入ると、涙が多くなったり、鼻水が多くなります。これは、鼻の粘膜に花粉がついた後に、ヒスタミンが大量に放出されて、体液が多く集まりすぎたからです。過剰に送られた体液が「鼻水」「涙」となって、外に出ています。あるいは、かゆみや炎症であっても、同様のことがいえます。

 

この他の例として、火傷で水ふくれが起こる(外傷部に体液が集まりすぎる)、膝に水が溜まる(膝に体液が集まりすぎる)、もみ起こしが起こる(筋肉の細胞が傷つき、体液が集まりすぎる)などが挙げられます。

 

このヒスタミン反応は「花粉、カビ、ダニ」以外に、「細菌」「ウイルス」であっても同様です。体内に含まれている細菌やウィルスが増加すると、それらを「敵」と判断し、攻撃をしかけます。しかし、健康状態が低下していると、常在している細菌や病原菌(悪さをしない細菌)であっても、攻撃してしまうことがあります。

 

つまり、日常生活で起こり得る身体のあらゆる症状に「ヒスタミン」が関係しています。そして、ヒスタミン反応を過敏になることで、アレルギーを含めた様々な反応が起こります。

 

慢性疲労もヒスタミン反応が関係する

次に、慢性疲労が生じる原因として、「体内のヒスタミンは放出されすぎている」ことが挙げられます。そして、ヒスタミン反応に合わせ、関係しているのが「副腎」です。

 

副腎とは、腎臓の上部についた小さな臓器です。仕事、人間関係、運動などによって、身体の内部にストレスがかかると、副腎からホルモンが放出されます(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなど)。こうしたホルモンが正常量分泌されることで、身体のストレスを軽減することができます。

 

しかし、普段の生活でストレスがかかる回数が多くなると、副腎からストレスに対抗するホルモンが放出される度数が上がります。すると、副腎から放出されるホルモンの量が過剰になるため、副腎が疲弊します。これによって、機能が低下し、副腎で放出されるホルモンが少なくなります。

 

もし、副腎で放出されるホルモンが少なくなれば、ヒスタミンを過剰量放出されすぎてしまいます。その理由として、副腎で作られるホルモンの一つである「コルチゾール」の放出量が減少するからです。コルチゾールはヒスタミンによる炎症を制御する働きを持っています。もし、コルチゾール値が減少すると、ヒスタミンによる炎症を許してしまうため、結果として炎症反応が強まります。

 

すると、人や仕事で受けるストレスに対抗ができなくなり、「疲れ」が起こります。もし、副腎が疲労し続けた状態では、ヒスタミン過剰による身体の影響が続いてしまうため、慢性的な疲労へとつながっていきます。

 

ここでの重要なことは、ヒスタミン反応が過剰となる原因の一つに副腎疲労が関係していることが挙げられます。
ヒスタミン反応によって、体液や白血球が集めた部位は脳によって記憶されます。つまり、一度毒素や抗原が入った箇所は、次も撃退するために同じ個所に必要な物質を集めようとします。

 

私たちは、普段の生活で毒素や抗原を集まりすぎないように工夫していく必要があります。一度炎症を起こすと、脳はそのことは覚えており、常にヒスタミン反応が過剰になりすぎる可能性があります。そのためには、副腎を含めた各臓器の機能を落とさず、疲弊させないようにしていく必要があります。

 

まとめ

以上の内容をまとめます。

 

・慢性疲労、疲労はヒスタミンと関係しています。
・ヒスタミンは毒素を排除するために、炎症を起こします。それによって、患部に白血球や体液を集めます。
・ヒスタミンが過剰に放出されすぎると炎症が強く起こり、身体に症状(くしゃみ、風邪、鼻水など)が表れます。
・副腎疲労によってヒスタミンの過剰に放出されます。これが、慢性的な疲労につながります。

 

上記の内容によって、ヒスタミン反応が過剰に起こりすぎてしまい、結果として身体を疲労させてしまいます。さらに、ヒスタミンの過剰反応が続くと、疲労感が続いてしまいます。

 

こうした事態を防ぐためにも、副腎を含めた、臓器に注目し、ヒスタミン反応を抑える工夫を行っていきましょう。

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