疲労改善のカギとなる、副腎ホルモンとヒスタミンについて理解する

現代、慢性疲労やなかなか取れない疲れに困っている方は多くいます。今後、仕事や生活で疲労感や倦怠感に悩まされる方が多くなるため、自分自身で身体をケアを行う必要があります。

例えば、疲労の原因として、「人間関係のストレス」「睡眠不足」「栄養の偏り」などが挙げられます。こうした原因を特定し、生活習慣を見直すことができます。ただ、仕事や生活で疲れている人の場合、身体の一部である「副腎」に注目し、指圧を行なえば、ずいぶんと身体が軽くなり、疲労改善の効果があることをご存知でしょうか?

副腎とは、内臓の一つである「腎臓」の上部についた器官の一つです。副腎の役割を理解し、副腎の疲労を改善すれば、慢性疲労を取り去ることができます。実際に、慢性疲労の原因に「副腎」と関連付けて説明されることもあります。そして、疲弊した副腎をケアする方法もわかっています。

では、どのようにすれば、慢性疲労は改善できるのでしょうか?今回はその内容について解説していきます。

1 慢性疲労改善の鍵となる副腎
1-1 副腎が疲弊すると慢性疲労になる
2 ヒスタミン反応を抑えることで、疲労改善できる
3 最も効果的なのは皮膚刺激による指圧である
3-1 皮膚刺激の具体例

慢性疲労改善の鍵となる副腎

慢性疲労を治すためには、最初に疲労が生じてしまう原因について理解しなければいけません。その際に関係してくるのが「副腎」です。

副腎とは、腎臓の上部について小さな器官であり、人体に様々なホルモンを放出します。具体的には、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンを生産し、これらを合わせてカテコラミンといいます。その他にも副腎からは、生命維持に重要なホルモンが放出されます。

慢性疲労を抱える人は副腎ホルモンが過剰に出すぎてしまうのです。

現代の人は、仕事や生活で様々なストレスにかかっています。その際に、脳にかかったストレスは体内のホルモンで解消しようとします。その際に発生するのが「副腎からのホルモン」です。副腎ホルモンが生産されることで、外からのストレスに対して、身体の状態を整えることができます。

例えば、人が緊張すると体内にどのような変化が起きるでしょうか?身体の変化として、血圧が高くなったり、血糖値が上昇したりします。これは副腎からカテコラミンが生産されるとこうした身体的変化が起きます。

血圧が上がることによる身体の利点は、脳に必要な血液を多く集められることです。あるいは、血糖値を上昇させることで、活動に必要なエネルギーを高めることができます。あるいは、血圧を高めることは、身体の炎症部に必要な成分を早く集めるためにも必要です。

しかし、仕事や生活におけるストレスが蓄積されると、副腎は疲労します。副腎が疲労すると、ホルモンの生産される量が少なくなります。そこで、脳が多くのホルモンを放出するように命令をします。すると、必要量を超えたホルモンの量を作られるようになります。

このように、副腎ホルモンが過剰に放出されることで、身体にあらゆる症状をもたらします。具体的には「手足が冷える」「朝起きれなくなる」「呼吸が乱れる」「めまい、ふらつきが多くなる」などが挙げられます。精神的には、感情が不安定になったり、自分を追い込みやすくなってしまいます。

副腎ホルモンの特徴として、少量で効果を発生することが挙げられます。過剰に放出されると、人体には毒となります。つまり、本質的に改善を行うためには、体内で合成される副腎ホルモンが過剰が出過ぎないようにしていかなければいけません。

ヒスタミン反応を抑えることで、疲労改善できる

次に、疲労の原因と改善法を理解するために、必要な反応としてヒスタミン反応を理解する必要があります。ヒスタミンとは、皮膚、胃袋、脳などに存在する物質であり、神経へ脳からの指令や命令を伝達する物質の一種です。

人の体に毒素が入った場合、脳から指令を経て毒素を排除する成分(白血球、マクロファージ)が放出されます。この指令は体内にあるヒスタミンが関係しています。毒素が入ることで、ヒスタミンはその部位に炎症を起こします。炎症が起こることで、脳からその患部に栄養分、体液を流そうとします。

こうした毒素が入る⇒ヒスタミンがその部位の炎症を起こす⇒炎症部に体液、白血球が集まるといった一連の反応をヒスタミン反応といいます。つまり、ヒスタミンは毒素を排除するための体液を流す部位を知らせる役割があると考えてください。

このほかに、ヒスタミンには血管を収縮させる役割があります。毒素が体内に入った際、ヒスタミンによって毒素があることを知らせるために炎症が起こります。その上で、なるべく白血球や体液を早く集めるために、白血球や栄養分を送り込む作用があります。こうした特徴があるため、患部を早く処置することができます。

もし、慢性疲労になってしまうと、ヒスタミン反応に異常が起こります。具体的には、毒素がある部位にヒスタミンが過剰に発生してしまうのです。ヒスタミン反応が過剰に置きすぎると、必要以上に白血球や体液が集まりすぎます。このことにより、正常な細胞にも傷がついてしまいます。

このことにより、疲労や倦怠感につながります。
 
これは、ヒスタミンは過剰反応すると、自分の弱い箇所により体液を集めようとするからです。弱い箇所とは、先天的な親の遺伝によって決まることもあります。しかし、現代では、過度なストレスによって、後天的に弱い箇所が出ています。どこか、身体に弱い箇所を作ってしまうと、体液が集まりやすく、細胞周辺に炎症が起きやすくなります。


副腎から発生するホルモンも同様に、ヒスタミンの発生量に関係しています。ヒスタミンが過剰に発生しすぎると、必要以上に副腎ホルモンも発生してしまいます。疲労感を解消するためには、副腎ホルモンを過剰に出すぎないようにする必要があります。そのためには、「ヒスタミン」反応で起こるヒスタミンの発生量を抑える必要があります

最も改善できるのは皮膚刺激による指圧である

以上の内容をまとめると、疲れの改善の際に鍵となるのは「副腎ホルモンの発生量をおさえる」「ヒスタミン反応をおさえる」ことが挙げられます。

ただ、このような欠点を補うために、私たちができることはあります。それは、手で皮膚を刺激することです。例えば、マッサージをして、皮膚を刺激したり、指圧したりすることです。

この理由として、人は皮膚を刺激することで、自律神経が安定するからです。自律神経とは、身体の心拍数や内臓、器官の活動量を制御する箇所です。また、自律神経は副腎ホルモンの放出やヒスタミン反応にも関わっています。つまり、皮膚を刺激することで、自律神経が安定します。このことで過剰になりすぎたヒスタミン反応やホルモンの生成量を抑えることができます。

実際に、私は個別指導で、腰痛、疲労感治療所で副腎疲労症候群を含めた、様々なアレルギー反応や慢性疲労を改善してきました。慢性疲労は医者では治せないと言われていますが、特別なことを行っているわけではありません。できるだけ、患者を手で指圧する時間を多くかけることで、患者の自律神経を安定させます。

これによって、ほとんどの方「気持ちが落ち着く」「呼吸が深くなる」「緊張がなくなり、体が軽くなる」といった実感が得られます。これらは、過緊張によって過剰なヒスタミン反応や副腎ホルモンの放出を抑制することにつながります。

中には、皮膚での指圧によって、「風邪ひき体質が改善された」という方もいます。皮膚での刺激は、皮膚の表層に存在する神経を指圧し、血流低下や神経伝達の過剰を改善します。これによって、その神経につながる内臓の働きも良くなり、結果として、疲労の改善に向かうのです。

現代における疲労の改善には、皮膚による刺激は必須といえます。なぜなら、整体師、カイロプラクター、医者のいずれも手で触る施術をほとんど行わないからです。ただ、エステティシャンは皮膚を触ることを苦にしないため、これからはエステティシャンが本格的に治療を行えるといっても良いでしょう。

本質的に疲労の改善には、できるだけ皮膚の刺激に多く時間をかけることは必須です。

皮膚刺激の具体例

では、皮膚刺激はどのようにしてケアしていけば良いでしょうか?

例えば、副腎が疲労している場合は、副腎周りの皮膚や筋肉を刺激することが大切です。副腎は肋骨の下部から、骨盤の間にかけてついています。この部位に、指か道具(低反発のボールか丸太)を押し当てます。副腎は、肋骨の下部から親指2~3本分下にあります。その部位に指で指圧したり、道具を床において当てたりします。すると、痛くて気持ちいい刺激が来ます。

これは、副腎につながる神経を指圧し、血流が改善できていることを表します。このように、皮膚の上から、神経のある場所に指圧して上げると、「痛気持ち刺激」が得られます。この刺激によって、ストレスや緊張状態によって詰まりを起こしていた神経が改善され、栄養分が内臓や器官に運ばれるようになります。

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